ウエットな資本主義⑦
アメリカの雇用が4万人弱増え、経済が回復しているという。
しかし、まだ1386万人の失業者がいる。
アメリカはさらに金融緩和を強力に推し進めるという。
この金融緩和がありあまったお金をつくり、穀物や原油や金属などコモディティの相場に流れ、ものの値段を上げている。
インフレになり、貧困層にとってはつらい状況がおこりはじめている。
これが北アフリカを中心に過激なデモを起こす大きな要因になっている。
しかし、アメリカでは、量的緩和を行うと、そのありあまったお金を利用して経済活動をしようとする人間がいる。資本主義としてはまだまだまっとうだ。
日本は量的緩和を行っても、そのお金を借りて、積極的な経済活動をしようとする人が少ないために、量的緩和が市場に反映されにくい。
内向きで萎縮傾向にある日本と、
利子がわずかでお金をどんどん貸してくれるなら、それを使って一旗揚げたいと思うアメリカでは、
気質が違うのかもしない。
バーナンキFRB議長が量的緩和をするのは失業率を改善するためと腹をくくっているようである。これは大事なことである。
雇用改善のためには危険な策も使うということである。
若者の雇用を広げるためにも、日本人も、しばらくアリの生活からキリギリスの生活になる必要があるのかもしれない。
写真は、雪の岩次郎小屋
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