ナスカの地上絵
人はなぜ、こんな不思議な絵をかくのだろう。
ナスカ文化は、紀元前後から800年くらいの間に栄えたといわれる。
プレインカの時代である。
海岸から、乾燥地帯の山のなかに移った。
何のために、どんな思いで巨大な地上絵をかいたのかはわからない。
ハチドリやコンドルなどは一筆書きでできている。
線は20センチほどの幅があり、この上を歩くことができる。
人々が祈りながら、この線の上を歩いたのではないという説もあるが、宇宙飛行士といわれている絵は一筆書きではかけない。
お百度参りのようにこの線の上を歩いたという説は、少しおかしい。
おそらく、呪術的な力を使う神官が存在していたのだろう。
神殿の代わりにつくられた文様ではないだろうか。
宇宙にいる多様な神と交信するための文様だったのではないか。
当時の土器にも同じ文様がかかれている。
土器も、生活雑器でもあったが、同時に祈りの道具でもあったはず。
おそらくハチドリやコンドルは祈りの対象だったのだと思う。
人間は無駄なことをする動物である。
効率を考え、合理的に生きようとするが、心があるから無駄なこともする。
地上絵は、だれが何のためにえがいたのか?
この問いに対する答えは、人間は無駄なことをするのだということを示しているのではないかと思う。
「われわれはどこから来たか」というテーマで本を書こうと思っている。
その本では、この謎解きをもう少し掘り下げられたらいいなと思う。
※2/20付に、「パラカス半島」の記事をアップしましたので、ご覧ください。
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