南三陸町、非常事態から軟着陸
昨日、朝5時半に起きて、羽田から仙台に飛び、宮城県南三陸町に入った。
南三陸町では、諏訪中央病院の兄弟病院であるリバーサイドクリニックの前原先生と、茅野市で開業している林先生がボランティアをしている。
今回、ぼくが訪ねたのは、宮城県災害医療コーディネーターで、南三陸町医療統括本部の責任者の西澤先生にお会いすることが目的だった。
被災地域では、ゴールデンウィーク以降、医療支援グループが撤退するといううわさがある。
南三陸では、どんな医療態勢を整えているのか聞きたいと思ったのだ。
現在は、45箇所の避難所に対し、15グループが分担して巡回診療をしている。
4月末まではこの態勢でいき、5月13日くらいまでに縮小していく。
14日からは、仮設診療所を中心に、非常事態から平常の運営に軟着陸させる予定だと、西澤先生は言う。
南三陸町では、震災以前、公立志津川病院の医師は5人、開業医が数人いた。
非常事態の現在は約40人の医師がいる。
14日からは医師5人態勢でやっていくとのことだ。
公立志津川病院は、4階までが津波が押し寄せ、使うことができない=写真。
イスラエルの仮設診療所を受け取り、そのまま公立志津川病院仮設診療所として使用していくという。
震災以前に比べて、行政や保健師、介護、生活支援との連携が密になったので、いい地域医療が展開できるのではないかと西澤先生は言う。
ただし、日常的な医療体勢ができるまでは応援は必要。数人の医師に依頼しているという。
震災でたいへんな被害を受けたが、これを機につくりあげていく地域医療を、この町の武器にしたいと意気込んでいる。
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