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2011年5月

2011年5月30日 (月)

JIM-NET号

石巻の町を、JIM-NET号が走っている。

津波で車が流され、身動きがとれなかった石巻訪問看護ステーションに、JIM-NETが寄贈したものだ。
正面にJIM-NETのロゴ、両翼に石巻訪問看護ステーションの文字。
小さめの文字で、上品と好評だ。

訪問看護の重要な戦力になっていると、感謝されている。
これも、JIM-NETをサポートしてくれている方々のお陰です。

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↑JIM-NET号(熊さん撮影)

石巻市の河北地区では、これまでJIM-NETの川添看護師が地元の千葉保健師らと連携し、きりきり舞いで地域ケアをすすめてきた。
そこに、JIM-NETの重岡看護師が新戦力として加わり、パワーアップ。
諏訪中央病院からも貝塚医師や金子医師が入るようになった。
プライマリケア学会の医師たちとも連携をとっている。

徳島医師会からも車が寄贈されるようで、これから石巻市の在宅ケアの復興も加速されていくと思う。

石巻を走るJIM-NET号。
その姿に、復興の希望を見出してもらえたらうれしい。

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↑諏訪中央病院の金子医師と、JIM-NETの重岡看護師

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2011年5月29日 (日)

イブラヒム先生から

イラクの中でも、戦争で大きな傷を負い、テロで荒れたバスラ。
その都市の小児がんや白血病の子どもたちを支えてきたイブラヒム先生からあたたかなメッセージが届いた。

イブラヒム先生は、院内学級で子どもたちの先生をしている。
JIM-NETの正式スタッフであり、ぼくは親友だと思っている。
ぼくは、この男のことを、多くのエッセイに書いてきた。
『なげださない』(集英社)にも、彼が大活躍する様子を書いた。

数学の先生で頭がいい。
でも、どこかドジで憎めない。
メチャクチャやさしいのである。
この男がいるだけでイラクが大好きになってしまうくらい。
人間ていいなと思わせてくれる。

そのイブラヒムのあたたかなメッセージを読んでください。

http://www.jim-net.net/news/report/2011/05/post-229.php

イラクの大使館の人たちが石巻に入り、現状を見てくれた。
イラク国内でも、いつも応援してもらっている日本にお返ししたいとイラク政府に訴える動きがあると聞いた。

世界中があたたかくなるといい。
時間はかかるかもしれないが、戦争がなくなり、劣化ウラン弾のような危険な武器がなくなり、いつか原子力発電もなくなる日が来るといいなと思う。

時間はかかるかもしれないが、あたたかさが日本を救い、あたたかさが世界を変えると信じている。

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生活不活発病

厚生労働省の調査では、2004年の新潟中越地震のとき、高齢者の約3割が歩行能力が低下する生活不活発病に陥ったという。

精神的に気力がなくなり、動かなくなる。筋力が低下する。体力が落ちていき、今度は動けなくなるのである。
生活不活発病は、多くの病気のきっかけになる。
認知症が進む場合もある。

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動かなくなることによって、脳梗塞や心筋梗塞のリスクも上がる。
下肢に静脈血栓ができ、それが移動して肺塞栓症を起こす、エコノミークラス症候群も心配だ。
運動機能が低下するため、転倒しやすくなる。
骨折を機に、寝たきりになる例も多い。

生活不活発病の予防としては、動きやすいような物理的な環境をつくることが大事である。
高齢者に社会的な役割を担ってもらい、評価する。
声かけをして、体操をしたり、楽しく歩いたりするようにすすめることも大事である。
動きたいと思う環境をつくると、高齢者は自然に動くことができる。

震災から2ヶ月半。長期戦になってきた。
高齢者たちも緊張が長く続き、精神的にも相当疲れている。
気力の低下により、生活不活発病に陥ると、その後はドミノ倒しにようにいくつも病気が起こってくる可能性がある。
ここで、何とか動いてもらうように工夫していかないといけない。

写真は、花が咲く諏訪中央病院の庭。

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2011年5月28日 (土)

野党も大人に

日本は、ついていないなと思う。
首相もリーダーシップがないが、野党も大人気ない。

先日、衆院の復興特別委員会での代表質問もそうだが、自民党の谷垣さんにはがっかりである。
原発政策は、大きな流れでいえば、自民党の政権がやってきたことである。
対処の仕方が悪かった菅首相を鋭く責めたところで、国民はちっとも喝采しない。
そんな状況じゃないことは、被災者もわかっている。国民もわかっている。
谷垣さん、もっと大人にならないといけない。

民主党にいいたいことは山ほどある。
その自民党の気持ちは、国民はみんなわかっている。
こんなヤツと協力し合いたくないと思っているだろうけれど、被災者のことを考えてほしい。
どんなヤツとも協力するというのが、政治家の役割だ。
困難のなかにいるのはだれか、よく考えてほしい。

テレビを見ていると、谷垣さんはどんどん人間が小さくなっていくような感じがする。
国会でキャンキャンと追及したところで、優れた政治家だとは思われない。
堂々と自民党ならこうやるというのを示し、与党と協力すること。

谷垣さんは大人の対応をしたほうがいい。
国民の空気を読んでほしい。

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2011年5月26日 (木)

お知らせ

5/27、首都圏スペシャル「“原発からの避難”追跡75日」(NHK総合、19.30~)にコメンテーターとして出演する。

町ぐるみで、役場の機能も移して避難した双葉町。
避難した人たちがもどり始めている南相馬市。
できるだけ集団で避難したはずが、徐々にばらばらになり、住民に情報をどう届けていくかが大きな問題になっている。

地元に帰りたくても、アパートや住宅の物件が見つからない。
移住した先で、つながりをどうつくるかも問題だ。

長期化する避難生活で生じてきた問題を議論していく。

ぜひ、ご覧ください。

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2011年5月25日 (水)

すごい見出し

今発売中の「週刊朝日」6/3号で、エコロジストの田中優氏と対談している。
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表紙には、「鎌田實医師対談 札束でほっぺたをたたいて増えた原発」
かなりセンセーショナルな見出しが打たれている。

ちょっと発言したことが、大きく取り上げられ、本人もタジタジだ。
かつて「サンデー毎日」でも、「鎌田實 政権と戦う覚悟」とか書かれたことがある。

週刊誌は、本当にすごい(苦笑)。

「朝日ジャーナル緊急増刊号 原発と人間」では、長崎大学大学院の山下俊一氏と対談している。

せひ、ご覧ください。

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福島での首脳会談

日中韓首脳会談が無事、終わった。
このブログで、中韓の首脳が東北に入るということを歓迎すると書いたが、そのとおりになりよかったと思う。
特に、3首脳が福島に入ったことは、評価してよい。

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被災者にしてみれば、パフォーマンスだという批判はあるだろうが、東北の風評被害を吹き飛ばす効果はあると思う。
今後は、中国や韓国からの観光客も増えていくだろう。
来てみれば、現状がわかる。
あとは、口コミで広がっていくはず。
日本の野菜や魚、電気製品や部品も売れるようになると思う。

何をしても批判はあると思うが、批判だけでいい国になるとは思えない。
少しでもいいところがあれば評価し、立て直していく必要がある。

中国の温家宝首相は当初、女川に入りたいという気持ちがあったという。
水産会社の社長が、中国の研修生を高台の安全なところに避難させ、津波から命を守った。
その後、社長自身は会社を見にもどり、津波に飲まれて亡くなった。
この社長の行為が、中国ではたいへんな評判になっている。
その女川に首相が行きたいと述べたことは評価していい。
中国はときどき子どもっぽいことをするが、今回のことに関しては、お礼を言うべきだと思う。

韓国の李明博大統領は、ずっと大人の対応をしているように思う。
昨年の秋、中国と日本が関係悪化したときも、李大統領は日中の関係を改善させるように取り計らってくれたような感覚があった。

強い国日本になるために、他国に負けないように外交をしっかりすることは大事だが、同時に信頼関係をあつくし、フレンドリーな関係を築いていくことは大事だと思う。

一歩前進、評価したい。

写真は、初夏の花が咲く諏訪中央病院の庭

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2011年5月23日 (月)

貧困な政治

朝日新聞の5/19付朝刊によると、コロンビア大学のカーティス教授がこんなことを言っている。
「日本は社会がしっかりしているから、政治が貧困なままでいられる。日本の政治家は国民に甘えている」
そして、菅首相に対しては、「震災対応は会議が多すぎ、政治のリーダーシップが見えない」と批判した。

その通りだと思う。
ぼくが言ってきた通りである。

カーティス教授は、谷垣氏にも、「菅首相がダメだと言う必要はない。それは国民がいずれ判断することだ。むしろ建設的な提言をすべきだ」と伝えたという。

政府の復興対策本部による復興基本法案と、自民党の「復興再生院」による「東日本大震災復興再生基本法案」、公明党の「復興庁」による「復興基本法案」の構想は、名前がちょっとずつ違うけれど、内容はほとんど変わりない。
国民のために、一緒になれるはずである。
命がけで一緒になる努力をする政治家が出てきてもいいような気がするが、どうだろうか。

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2011年5月21日 (土)

比叡山

姜尚中さんと比叡山延暦寺へ行った。
来年2月の「鎌田實 いのちの対話」のゲストにお願いしている。

いちばん気に入ったのは、最澄さんの廟がある浄土院。
すがすがしい。
簡潔な美がある。
ここにしばらくたたずんでいると、最澄さんのお経が聞こえてくるような気がする。
最澄さんは、今もすべての人のために祈ってくれているという。

ぼくは宗教心の薄い仏教徒であるが、今の日本で、祈ることはとても大切なことだと思っている。
京都の本願寺にも行った。
親鸞さん750回忌で、大変な人でにぎわっていた。
約3500人が入るのではないかと思う仮設会場は、ロックコンサートでも行われるかのようだ。
今年度は秋まで、全国から本願寺系の檀徒が次々に訪れるという。

その親鸞さんも、比叡山で20年近く修行したという。
道元さんや日蓮さんも、そうだ。
ここから名僧が巣立っていった。
こういう寛容さは、いいなあと思う。

さらに感心したのは、鎮魂の塚だ。
焼き撃ちをした信長までも含め、すべての人の鎮魂を願っているという。

伝教大師の教えは大きいなと思った。
違う宗教の存在も受容し、敵だった人も受け入れる。
いま、現代で必要な考え方に思えた。

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2011年5月20日 (金)

本日、発売

「なげださない」(集英社)の文庫版が本日、発売。

今、日本で大変なことが起きている。
ふるさとが傷ついた。大切なものを失った。
でも、未来を信じて、なげださない人たちがいた。
悲しくても、つらくても、笑顔を忘れず、立ち上がろうとする人たちがいる。
強くて、あたたかくて、やさしい国になるために。

ちょっとしんどいと、親は子どもをなげだし、
子どもは老いた親をなげだし、
メーカーも、商社も、信用をなげだしてしまう。
ちょっとつらいと勤め人は会社をなげだし、政治家もこの国をなげだしてしまう。
困難のなか、なげださずに、丁寧に生き抜く人たちのことを書きたいと思った。

命の底力を伝えたい。

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チェルノブイリ、震災、癌、アルコール依存、ヒロシマの原爆・・・。
困難のなかで傷つきながらも、自分らしさにこだわって生き抜いた人たちの物語。

チェルノブイリの放射能汚染で、地図から消えた村で生きる人々のことを書いたが、まさか、自分の国がこんな状態になるとは思っていなかった。
最も今日的な問題が書かれている。

集英社文庫は6冊目。630円。

ぜひ、お読みください。

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2011年5月18日 (水)

対談

現在発売中の5/27号の週刊朝日で、原発を推進してきた科学者、住田健二さんと対談している。
原子力安全委員会の元委員で、起こしてはいけない事故を起こして申し訳ない、科学者として陳謝したいという思いから、緊急提言をした一人だ。Photo_2
もう怖いものがないのか、住田さんは、これまで聞けないようなことを話してくれた。

その次の週刊朝日では、環境問題に詳しい田中優さんとの対談を予定している。
環境問題でわからないことがあると、ぼくはいつも田中さんに電話をして、教えてもらってきた。
原発が少しずつなくなっていっても、日本はやっていけるのか。
日本の経済はどうなのか。
雇用の拡大を原発なしでやれるのか。
原発に代わる自然エネルギーがあるのか。
いろんなことを聞いた。

さらにその次の号では、ある政治家に対談を申し込んでいる。
ぼく自身がほとんど時間がない生活をしているので、政治家にブッキングするのは至難の業。
うまくいったら、その政治家と原発問題について対談したいと思う。

ぜひ、お読みください。

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被災地支援と資本主義

資本主義にこだわって、被災地支援の問題を考えてみた。

この大震災では、青森の一部から岩手、宮城、福島、そして関東と、気が遠くなるほど広い範囲が傷ついた。
できることをしようともみんなが応援してきた。
仮設住宅ができても、避難所にいたほうが三食食べられるからということで、避難所にいることを選ぶ人が少数だがいるという話を聞いた。
避難所に対して不平不満はあるが、避難所での生活が体にしみこんでしまう。
あまりいいことではないと思う。

援助づけにならないように、どうしたらいいか、いつも考えている。
どう自立に向かえるか、問われているのだと思う。
仮設住宅の建設にかかるお金を、自分で家を建てる人への補助金にあてれば、家をもつ決断も早くつく。
その家は長期的に住むので、コストやエネルギー問題からとらえても、一時的に住む仮設住宅よりもいいに決まっている。

たくさんのボランティアが入ることも大事だが、被災した人たちが仕事をして、そこにお金を払う、キャッシュ・フォー・ワークという考え方も大事だ。
小さなボランティアグループでも、ボランティアするだけでなく、どうしたら現地で雇用を生むことができるか、模索してきた。

船を失った漁師さんに、小さな資本を集めて船を買うお金を工面し、捕れた海産物を売るという、フェアトレードの考えを利用するのもおもしろい。
たとえば、apバンクのように、目的がはっきりしている小回りの利くバンクをつくり、小さな新しい資本投下が行われ、それを利用して、被災者たちが起業できるようにしていくことは、最も資本主義的な手法だと思う。

ぼくは資本主義というシステムをあまり好きではなかった。
どっふりと資本主義に浸かりながら、屈折した見方をしたきた。
今は、むしろ資本主義のシステムを本気で考え、資本主義の原点に立ち、資本主義の手法を使って経済を活性化し、エネルギー問題をとらえ直すことで答えを見出そうとしている。

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2011年5月17日 (火)

セシウムを食べる微生物

静岡大学の加藤教授と、久しぶりにお会いした。
加藤先生には、諏訪中央看護専門学校で生物の授業をしていただいている。
命がどんなふうに始まり、伝わったか、生物学という視点から紐解いてくれる。
諏訪中央病院看護専門学校の自慢の授業の一つである。

お忙しいのに遠く長野まで、そして、薄謝にもかかわらず、看護師の教育に情熱をもっていただいている。
幸せな学校だと思う。
お時間が許すときには、看護学生たちの慰労会にも出ていただいている。

その加藤先生からおもしろいことを聞いた。
ロドコカス・エリスロポリスという微生物がセシウムを食べるという。
細胞の中には、ナトリウムとカリウムを入れ替えるポンプがあることは、以前から知られていた。カリウムとセシウムは似ているために、細胞はナトリウムを外に出しながら、カリウムの代わりにセシウムを取り入れてくれる。
言い換えるなら、セシウムを食べてくれるということだ。

この微生物を土の中に入れれば、セシウムを食べて集めてくれる。
ヒマワリや菜種がセシウムをよく吸収するといわれているが、加藤教授は微生物を利用した土壌改良というのが妙案だという。
植物は、野菜などに風評被害が広がる可能性があるが、微生物は風評被害が起こりにくいというのがその理由だそうだ。
なるほどなと思った。

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2011年5月16日 (月)

地域医療とキサブロウさんのこと

18日は、諏訪中央病院のほろ酔い勉強会で、鎌田が南相馬や石巻、女川、陸前高田などの被災地を訪ねたときのことをスライドを用いて話す。
健康のワンポイントレッスンもある。

詳しくはこちら↓

http://www.suwachuo.jp/horoyoi.html

夜は、原村のカナディアンファームで鎌田塾。
新しく入ったドクターたちに、36年前の地域医療のことを話す。
東北に何度もボランティアに行っているカナディアンファームのオーナーのハセヤンと一緒に、ボランティアの力についても語るつもりだ。

                      ◇

35年近く付き合ってきた原村のキサブロウさんが、亡くなった。
9月で満100歳。
3月に子どもや孫、ひ孫たちが集まり、100歳のお祝いを盛大に行ったばかりだった。

キサブロウさんが亡くなったとき、ぼくは石巻にいた。
主治医の先生たちが何度も、ぼくに電話をくれた。
キサブロウさんは、ぼくを待ってくれているように、細い息をつないでいたが、間に合わなかった。
東北から帰ってすぐに、キサブロウさんの家を訪ねた。
おだやかないい顔をしていた。

病院を退職して7年、何人かの若い先生たちと分担しながら、キサブロウさんを支えてきた。
人生の大先輩だが、まるで親友のように思っていた。
昨年のNHKの番組「こころの遺伝子」にも登場してくれた。
奥さんも在宅で看取った。

最後にキサブロウさんに会いに行くと、子どもたちがおじいちゃんのお棺の中に、鎌田が来てくれた証拠の写真を入れるんだといって、みんなで写真を撮った。

亡くなったばかりなのに、みんなあたたかい。
お嫁さんも、これ以上、看てあげられないというくらいよく介護した。
みんながおじいちゃんを大事にした。大往生だった。

キサブロウさん、100年よく生きました。
長い間、ご苦労さまでした。

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2011年5月15日 (日)

中韓首脳、被災地を訪問?

今月21、22日に開かれる日中韓首脳会談を前に、中国、韓国の両国の首脳が被災地を訪問するよう調整しているという。
温家宝首相は岩手県大船渡市、李明博大統領は仙台市と、両国の緊急援助隊が活動した地域を想定しているという。

こういう発想はなかなかいい。
中国や韓国の救援隊で助けてもらった被災地を、その国のリーダーを見てもらうことで、あらためて感謝する。
また、被災地に各首脳が入ることで、風評被害は必ず減るだろう。

日本のメッセージをきちんと伝えていくことが、国のトップの仕事である。
その意味では、菅政権も少しだけ地に足が着いてきたような気がする。
実現を期待したい。

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賢い電力の使い方

オフィスの電力使用量は空調が4割、照明とパソコンが2割といわれている。
このうち照明については、消費電力の少ないLEDにできるだけ切り換えていくべきである。
東芝やパナソニックは供給を拡大し、リコーもLED照明に参戦するという。

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夜間電力から内蔵バッテリーに充電し、午後のピーク時のパソコンを動かす電力にあてるという方法もある。
スマートグリッドについては、日本はこれまでも十分やってきたと思うが、さらに日本流のスマートグリッドを開発し、ITで電力供給をコントロールできるようにしていくことが大事だと思う。

ただし、節電や自粛がいきすぎると、経済が停滞しないか心配だ。
むしろ、大停電を起こさない、ぎりぎりのところまで電気を使い、経済を活発にし、社会を明るくしていく必要があるのではないか。
単に、我慢するということではなく、上手な電力の使い方が必要だと思う。

政府も東京電力も、あまり節電、節電と言わないほうがいい。
5、6月は電力需給の状況からみて、むしろ町を明るくしたほうがいい。
そして、夏の電力消費がピークになる7月になってから、2~3週間、町の電気を暗くするなど、節電を徹底すればいいのではないか。

臨機応変にコントロールすること。
きめ細かく、アクセルとブレーキを踏み分けることができる、そういう日本流のやり方をしていけばいいと思う。

写真は、チューリップが初夏の風に揺れる、諏訪中央病院の庭

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2011年5月14日 (土)

中小企業を応援

岩手県が地元の金融機関と基金を創設し、中小企業の再開の支援しようという。
基金の規模は1兆円という。

半壊や浸水した企業は、沿岸部では67%に及ぶという。
これから再開するにしても、二重ローンを抱えるなど、たいへん苦労しなければならない。
これらの企業があきらめて廃業してしまうのか、再開するかによって復興へのムードがずいぶんちがってくる。
こうした民間の力は大事である。
そのはじめの一歩として、背中を押す支援はどんなにありがたいことか。

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企業が再開すれば、雇用も広がる。
避難所のいる人たちも昼間、職場に出かけていくようになれば、ずいぶん気分はよくなるだろう。
そこで、仮設住宅ができてくれば、復興への機運はぐっと高まってくるはずだ。

岩手県、えらい。
よくやっていると思う。

写真は、壊滅的な被害を受けた岩手

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広がる支援

フランス南西部のRevel村が、東日本大震災チャリティーイベントを開いてくれた話は以前、紹介した。

http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/201-20d8.html

このイベントにより募金だけでなく、さらに役場からも1500ユーロを送金してくれることが決まったそうだ。
まさに、村をあげての支援である。
フランスに来ていたイギリス人にも声をかけてくれているようだ。
うれしいかぎりだ。

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また、アラブからも大型の支援が表明されていると、先日、岩手に行ったとき岩手日報を見て知った。
アラブは義理人情にあつい。
それは、イラク支援をしていて常に感じる。

クウェートは、450億円相当の石油を無償供与するという。
カタールは、液体天然ガス400万トンと、1億ドルの資金を提供してくれるという。
サウジアラビアは液化石油ガス、オマーンは液化天然ガスと1000万ドルの資金を提供してくれるとう。

各国が日本に熱い支援をしてくれている。
これを機に、世界は一つという機運になればいいな。
そして、その中核的な役割を日本が担えるといいと思う。

日本はいままで世界にあたたかな支援をしてきた。
それが、こんなにあたたかな支援として返ってきている。
お互いに感謝しながら、フレンドリーな「お互いさま」の関係を築けるといいなと思う。

写真は、Revel村のチャリティーイベントの様子

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2011年5月12日 (木)

一年後も支援を

さだまさしさんとトーク&コンサートを行う。
来年4月15日のことだ。
場所は、豊田市体育館。5000人の観客が入るという。

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数年前から、豊田スタジアムの社長から、鎌田の活動を応援してあげるよと言われていた。
この震災が起きて、まさしさんと東北支援のチャリティーにしようという話になった。

支援は継続が大事。
どうやって東北や北関東を応援していくか、2人で話し合った。
とにかく、あったかく、しつこく、応援を続けることが大事だと思う。
1年後のことなので、「東北を忘れない」というメッセージをこめたイベントにしようと、2人で盛り上がっている。

秋には、具体的な内容をお知らせできると思うので、ぜひ、応援をお願いします。

写真は、初夏の花が咲く、諏訪中央病院の庭

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2011年5月11日 (水)

災害弱者の命を守ろう

釜石市の震災による死亡者は813人、行方不明者は540人。
被害は大きい。

先日、山側にある特別養護老人ホームを訪ねた。
定員90人の施設。
災害発生時、デイサービスに来ていた人たちも帰れなくなった。
多くの利用者は家を流された。
もちろん、職員たちも家が流されて帰れない。

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この施設には自家発電があったため、近くから被災した人たち200人が集まった。
グループホームのお年寄りたちも、ここに避難してきた。
みんなの命がかかっているので、来る人を拒めない。
360人の人たちが、この特養で3日間ふんばった。

自家発電は、3日目で止まった。
米もなくなった。
孤立しかかったとき、地域の人が炊き出しにやってきて、何とかしのいでうちに、おむすびなどが届くようになった。

職員たちは、お年寄りを24時間体制で支えたという。
その後、余震が続くなかで、必死にケアを続けた。特に、トイレは困難を極めた。

地震から3週間後あたりから、9人のお年寄りが亡くなりはじめた。
直接の震災による死亡ではなく、災害関連死という。

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もともと高齢であり、虚弱な人が多い。
そのうえに、震災時のストレスやその後の混乱が大きな負担になったのだろう。
4人部屋が6人部屋になったり、今までよりも運動する量や機会が減ったりするなかで、エコノミークラス症候群による肺梗塞や、感染症がおきたかもしれない。

災害関連死を減らすためには、災害弱者をどうやって守るか検討する必要がある。
脱水を防ぎ、できるだけ体を動かし、感染症に注意する。
精神的に孤立しないようにすることも大事だ。

職員たちは、頭が下がるほど、本当によく看ている。
今回のことは、できるだけのことをした結果なので、なんともやるせない。

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いい兆候?

来年の採用を増やす企業が増えているという。
企業は、復興特需がおこると読んでいるのである。

先日、宮城県の石巻訪問看護ステーションに、中古の軽自動車をJIM-NETが寄付した。
七十数万円かかった。10~20万円割高だという。
自動車は宮城県だけで17万台が喪失した。
宮城県では買うのが大変なので、山形や秋田、青森まで買いに行く人もいるという。

これから電化製品も、家も、需要がぐんとのびてくる。
復興会議は早く大本の方針を決めて、みんなが新しい家をつくれるようにしたほうがいい。

必ず復興特需はおこるが、それまでが正念場。
それまでは、被災しなかった西日本の人たちが経済をまわすようにしよう。
おいしいものを食べ、旅行し、お金を回転させて経済を活性化することが大事だ。
自粛などで縮こまらずに、心を柔軟にし、元気を出していこう。

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2011年5月 9日 (月)

動画:チェルノブイリの爪痕

2010年8月。チェルノブイリ原子力発電所に行った際、案内役をかってくれた青年がくれた原発や放射能汚染地帯の写真。4万5千人が強制移住させられ、今は無人と化した­ウリピアチ市の様子が生々しく写っている。

坂田明さんのサックスが映像に溶け込んで、物悲しい。
曲は、がんばらないレーベルより「ひまわり」(坂田明)。

このCDの利益は、JCFを通じて、東北被災地支援のために役立たせていただきます。

JCFのサイトからご購入いただけます→http://jcf.shop-pro.jp/?pid=17461514

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2011年5月 8日 (日)

外国人ボランティアからの発信

千人風呂プロジェクトの永厳寺の「不動の湯」は、住民自治が成長しはじめたり、西本願寺系の住職が交代で応援にきたり、パワーアップしている。
湊小学校の「希望の湯」も、一日180~200人の利用者があり、「マモンスお風呂」として好評だ。

JIM-NETでは、お風呂の撤収の時期を考えていたが、住民からもっと続けてほしいとラブコールがあり、理事会と相談しながら、今後のことを考えていきたいと思う。
理事会は6月初旬、イラク支援との両立をどう図っていくかが課題だ。
たいへんではあるが、たくさんの支援者の期待を裏切らないように、東北を支えながら、世界にも目を向けていきたいと思う。

千人風呂プロジェクトで、頼もしい応援をしてくれているのがピースボートだ。
ピースボートのスタッフは、石巻の専修大学の校庭に2ヶ月、寝泊りしながら、全国のボランティアを受け入れて、仕事を斡旋している。
多くは、どろかきなどの重労働をしているが、ぼくたちのお風呂も応援してもらっている。
共同代表の吉岡さんも、ときどき来て、どろかきをしているという。

ピースボートのすごいところは、外国人のボランティアをコーディネートできることだ。
ピースボートには通訳ができる人たちが多い。
5/5付の読売新聞によると、今まで欧米を中心にした5ヶ国、約140人の外国人が被災地でガレキ撤去や炊き出しに汗を流したという。
吉岡代表は、「日本に不安を感じている外国人も、同朋が被災地から発信した生の情報に接すれば安心するはず。正しい情報を波及させるためにもできるかぎり外国人ボランティアを派遣したい」と答えている。

外国人が自ら経験したことを母国に発信してくれることはとてもいいことだと思う。
こういう情報が、日本全体を覆う風評被害を止めることにつながる。

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次の首相は?

ある雑誌で、次の首相はだれがいいかと聞かれた。
ぼくは、河野太郎と答えた。

こんな国にしたのは自民党の責任だが、与野党をすべて見渡しても、この人をこそという人がいない。そのなかで、ぼくは河野太郎がいいと思う。

もちろん、今の衆院議員の数からして、河野さんが総理になる可能性はない。
彼がおもしろいのは保守でありながら、エネルギー政策に関して興味深い発言をしていることだ。

彼は、電気のある社会を肯定したうえで、新しいエネルギー政策を考えている。
以前から原子炉の耐用年数が来たところで廃炉にしながら、いずれ100%、再生可能エネルギーに転換していくべきといっている。
これは、立場からいうと勇気のある発言である。

しかも、福島第一原発の結果をみれば、先見の明があるといえる。
先見の明があるというのは、政治家として大事な要素だ。

アエラを読むと、政治家は電力会社から献金を受けるべきではない、メディアも広告を受けるをやめるべきと言っている。
ぼくが主張していることに近い。
こういう男に国の舵取りを託したい。

河野太郎はもともと立ち位置が保守、考え方はニュートラル、エネルギー問題はちょい左。
このバランスがいい。
当選5回、官僚をコントロールする経験も積んできた。
国民の心を揺さぶる演説もうまそう。

一年間の限定で、与野党が挙国一致内閣をつくり、その後の1年、河野太郎を総理大臣にして日本のエネルギー政策の方向性をつける。
そして選挙をして、河野太郎にもう少し続けさせたいということになればおもしろい。
強くて、あたたかくて、やさしい国日本ができるかもしれない。

パランスがいい奇人だと思う。
奇人でなければ、こんな時代、一国の総理にはなれない。
期待している。

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鎌田劇場へようこそ!(74)

「4月の涙」

フィンランド内戦の末期に、敵同士として出会った男女の物語。
男は女性兵士が乱暴され、裁判もなく殺されていくのをしのびなく思い、裁判にかけようと命賭けで女性を守る。
裁判所へと向かう小船が転覆し、離島で過ごすうちに、男と女は惹かれあうようになる。

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女は信念を貫こうとする。
男はただ愛することを選ぶ。
男は自分の命を投げ出してでも、女を守ろうとする。

男のやさしさと、女の強さがあらわれたおもしろい映画である。

3人の役者がいい。
恋に落ちる男優と女優がとてもすばらしい。
不気味な裁判長を演じる俳優も存在感がある。
3人ともいろんなところで賞をもらっているようだ。

愛するということは、たいへんだけど、かっこいいものだと感じさせてくれる。

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グリーンカーテン

足立区で、ゴーヤを植えてグリーンカーテンを作る区民モニターを呼びかけたら、応募が殺到したという。
緑のカーテンで夏の日差しを和らげることで、エアコンを使わない時間が多くなれば、節電になる。
生き方もおしゃれになる気がする。

ぼくのうちはエアコンがない。
周りに木を植えるようにしてきた。
隣の畑のおじさんと仲良くなり、木を植えさせてもらっている。
夏は緑の葉が日をさえぎり、冬は葉が落ちるのであたたかい日差しが入る。
電気代も安くなる。
屋根には太陽光発電を置いた。
冬は、CO2フリーのペレットストーブを使っている。

できるだけ環境にやさしい生き方をつくりたいとこの数年、努力している。
今年は節電のため、LEDに変えようと算段している。
電力消費が20分の1くらいになるようだ。

わずかな努力かもしれないが、わずかなことが大事なんだと思う。

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2011年5月 7日 (土)

つぶやきの力

東日本大震災の被災者のために義援金を集めてくれた台湾にも、お礼をいいたい―。
ある日本人がツイッターでそうつぶやき、台湾の新聞の広告費240万円を募集したところ、全国から1930万円が寄せられたという。

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台湾は160億円もの義援金を集めてくれた。
日本政府は、アメリカや中国、韓国など大手7紙に震災支援の感謝広告を出したが、台湾には出さなかった。
ぼくは先月、障害や病をもつ人たちと一緒に台湾を訪ねたが、日本政府に対して台湾の人たちはちょっとがっかりしていた。
政府の心配りが緩いのである。
外交の能力がないといってもいい。

ツイッターの発信をきっかけに集まったお金で、
「ありがとう、台湾、愛情に感謝します、永遠に忘れません」
という感謝のメッセージが大きく掲載された。
台湾の人たちも、きっと喜んでくれたと思う。

政府が至らないところを国民がカバーしている。
今にはじまったことでないが、この国は政治は三流、経済と国民は一流。

悲しいけれど、しょうがないか。

写真は、4月「ドリームフェスティバル イン台湾」で障害や病をもつ人たちと台湾を訪ねたときのもの

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2011年5月 6日 (金)

釜石、大船渡、陸前高田

今日は、盛岡まで新幹線で行き、そこから車で釜石へ。
釜石の特別養護老人ホームを見て、大船渡へ、そして、陸前高田へと移動してきた。

地震から2ヶ月たって復興というけれど、道だけはガレキが無くなってきれいになっているものの、その周りはまだまだガレキの野が連なっている。
しかも、その範囲はとてもつもなく広い。
かつてここにあった町は、あとかたもなく流されてしまった。
実際に、その地に立ってみると、何とも言えない感情がわきあがってくる。

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陸前高田では、福祉避難所を訪ねた。
そこは、もともと400人くらいの山村にあった、炭焼き体験ができる炭の家という公共施設。
家や老人保健施設などが流され行き場を失った、障害や認知症のある高齢者15人がケアを受けながら、避難生活をしていた。

4月上旬にオープンしたが、7月くらいまで続けなければ、高齢者たちの行き場がなくなってしまうという。

この福祉避難所を支えているのは、神奈川県の民間病院から来たボランティアの医師、看護師、理学療法士、作業療法士たち。
一般のボランティアも集まり、高齢者をお世話している。
すごいなあ。本当に頭が下がる。

今夜は、水沢という内陸の町で一泊。
明日は気仙沼と石巻へ行く。

写真は、陸前高田。2ヶ月たつのに、まだガレキの野が続く

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週末は岩手、石巻へ

今週末は、岩手県の釜石市や陸前高田市に行き、その帰りに石巻を訪ねる予定である。

石巻訪問看護ステーションの自動車が津波で流され、訪問看護の“足”がなくなっていた。
JIM-NETはみなさんの浄財から、中古の軽自動車を一台寄付することになったので、7日16時からの引渡し式に出る予定である。
石巻市の医師会長が受け取ってくれるようだ。

千人風呂プロジェクトで現地で活動している、西村さんやクマさん、河北地区の地域ケアを担っている川添看護師らも、時間ができれば来るとのことだ。

これから、石巻でJIM-NET号が走ることになる。
たくさんの方たちのあたたかな心がつまった車だと思う。

今後、JIM-NETでは、石巻の訪問看護ステーションが軌道にのっていくようにサポートしながら、徐々にバトンタッチしていこうと考えている。
支援の最終的な目的は、その地域の人がその地域の住民を支えるようになることだ。
それまでは、必要なあたたかな支援を続けていこうと思う。

これからもJIM-NETへの応援をよろしくお願いいたします。

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2011年5月 5日 (木)

舞台「白毛女」

松山バレエ団の「白毛女(はくもうじょ)」を見に行ってきた。

プリマドンナの森下洋子さんは、ヒロシマに原爆が投下されてから3年後に生まれた。
ヒロシマの苦しみを知っているので、震災と原発事故で苦しむ福島の人たちを応援したいと、会場に募金箱を置いてくれた。
ありがたいことに、この募金は、日本チェルノブイリ連帯基金に託される。
森下洋子さんや松山バレエ団の方たち、そして、松山バレエ団のファンの人たちのお気持ちは、原発事故に苦しむ福島の人たちにしっかりと届け、有効に使いたいと思う。

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「白毛女」は、中国の民話を元にした舞台で、とても感動的だった。
人類の危機を乗り越えて、新しい希望に向かって生きる人間たちの姿が描かれている。
ヒロシマ、ナガサキ、フクシマ、人間はたくさんの間違いをしてきた。
しかし、絶望のなかから新しい希望は必ず生まれてくると、信じられるような舞台だった。

カーテンコールが何度も何度も繰り返された。
目頭を拭く人たちも大勢いた。
森下さんの思いが観客に通じたのだと思う。

写真は、森下洋子さんと。昨年11月、「鎌田實 いのちの対話」でご一緒したときのもの

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2011年5月 3日 (火)

緊急・プレゼントのお知らせ

いつもご愛読、ありがとうございます。

まもなく400万アクセス!
ちょうど400万人目の方には、鎌田のサイン本を一冊プレゼントいたします。

そのページをプリントアウトし、諏訪中央病院、鎌田實宛までお送りください。
ブログの感想など、簡単にお聞かせいただけるとうれしいです。

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多様な医師のサポート

今、南相馬に救援活動に入っているのは、諏訪中央病院の2人の医師、老人保健施設の施設長の村田先生、皮膚科の医師、看護師、薬剤師である。
南相馬市立総合病院で当直をしたり、避難所の巡回診療を担当している。
南相馬にもどってくる人たちが多くなり、4つの避難所では人が増えている。

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今回、救援に行っている村田先生は、ぼくの大学の3年先輩。
麻酔や外科をやってきたので救急医療に強い。
しかも、現在、老人医療にたずさわっているので、避難所の高齢者の状態も把握しやすい。
いくつも大きな病院の院長をしてきたので、マネジメント能力も傑出している。
こういう経験をもつ医師が入ると、地域でどんな医療が必要なのか新たな視点が見えてくる。

皮膚科の医師が救援に参加するのも、はじめて。
前回のメンバーには、整形外科医が参加した。

地域医療には総合医療の医師が力を発揮しやすいが、専門医がいくと、今までとは違う新しい支援がみえてくる。
多様な医師がサポートに回ることは、今も避難所で暮らす人たちにとって朗報である。

                    ◇

お知らせ

5/4は、「福祉ネットワーク」(NHK教育、20.0~)にスタジオ出演します。
「東日本大震災 “追いつめられる”高齢者」というテーマで、石巻や南相馬のことがレポートされます。

5/3~5は、「鎌田實 いのちの対話」(NHKラジオ第一、11.05~)が3回に分けて、放送されます。
先日、長崎県島原市で公開収録したものですが、国会中継で放送できませんでした。
テーマは「いのちの絵本」。とってもいい内容です。
絵本作家の長谷川義史さんは、ウクレレで自分のお父さんの歌を披露しました↓

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当日は、ぼくにとってうれしい再会も。
5年来のつきあいの大樹君は、お父さんはと聞かれて「男」、お母さんはと聞かれて「大好き」と答えた、やさしい男の子。会場に、大好きなお母さんと来てくれました↓

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最終日の5日は、鎌田がスタジオ生出演し、メールやファクスにお答えします。
ぜひ、お便りをお寄せください。

5/5は、「ニュースエブリィ」(日本テレビ系、16.53~)にコメンテーターとして出演。

5/7は、毎日新聞に、カマタの連載「さあ、これからだ」の第三回が掲載されます。

ぜひ、ご覧ください。

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GWの後半戦

GWの後半戦が始まった。

みんなで遊びに行って、経済を動かそう。
そこらじゅうの観光地を、渋滞でいっぱいにするくらいに。

お金も使おう。
引きこもっていては、経済は動かない。

新緑を見に行こう。
温泉地を訪ねよう。
観光地をたずねよう。
ホテルはけっこう空いている。

みんなが気合いを入れて、遊びに出よう。

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