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2011年5月29日 (日)

生活不活発病

厚生労働省の調査では、2004年の新潟中越地震のとき、高齢者の約3割が歩行能力が低下する生活不活発病に陥ったという。

精神的に気力がなくなり、動かなくなる。筋力が低下する。体力が落ちていき、今度は動けなくなるのである。
生活不活発病は、多くの病気のきっかけになる。
認知症が進む場合もある。

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動かなくなることによって、脳梗塞や心筋梗塞のリスクも上がる。
下肢に静脈血栓ができ、それが移動して肺塞栓症を起こす、エコノミークラス症候群も心配だ。
運動機能が低下するため、転倒しやすくなる。
骨折を機に、寝たきりになる例も多い。

生活不活発病の予防としては、動きやすいような物理的な環境をつくることが大事である。
高齢者に社会的な役割を担ってもらい、評価する。
声かけをして、体操をしたり、楽しく歩いたりするようにすすめることも大事である。
動きたいと思う環境をつくると、高齢者は自然に動くことができる。

震災から2ヶ月半。長期戦になってきた。
高齢者たちも緊張が長く続き、精神的にも相当疲れている。
気力の低下により、生活不活発病に陥ると、その後はドミノ倒しにようにいくつも病気が起こってくる可能性がある。
ここで、何とか動いてもらうように工夫していかないといけない。

写真は、花が咲く諏訪中央病院の庭。

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