原発事故266
南相馬市は4つの区域に分かれている。
警戒区域、20キロ圏内で立ち入りが制限されているところだ。
計画的避難区域、南相馬ではほぼ避難を終えている。
緊急時避難準備区域、ここがいちばん広い。
そして、何も制限されていない区域。
子どもたちの多くは、原発から32キロ離れた小学校に通っている。
本来の児童数は120人であったが、現在は321人。
廊下やランチルームや図書室までも教室にしている。
お昼ごはんはおにぎり一個とりんご一切れ。
病院も、脳卒中に関連する疾患に関して、5人以内72時間以内の入院しか認められていない。
小児科の専門医の診察を受けることはできない。
にもかかわらず、南相馬市にはもどってくる市民が多くなり、4~5万人の人が生活している可能性がある。
子どもたちの教育の場や病院は、ライフラインの一つである。
緊急時避難準備区域はこのライフラインがいびつな状況になっている。
長期間、市民生活を続けるにはまったく適していない。
緊急時避難準備区域には、田村市、川内村、広野町、楢葉町などの一部が指定されている。
長期戦に備え、このいびつな状況をどうしていくか、難しい問題である。
写真は、3/25に撮影した南相馬市の様子
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