原発事故275
特定避難勧奨地点が指定されることになった。
あいまいな避難計画がさらにあいまいになるという、あいからわず政府のいいかげんな指示ではあるが、二点いいところがある。
一つは、この地点では、自主避難しても損賠賠償の対象となること。これは一歩前進だと思う。
もう一つは、住居単位で指定すること。
今回の調査対象地域になっている南相馬市の大原地区を先日、訪ねた。
その地域の佐藤造園には、いくつかの家族が避難していた。
公的な避難所には巡回診療があるが、こうした民間の避難所には医師が来ない。
そんな声をボランティアコーディネーターが聞きつけ、そのボランティアコーディネーターの案内で、聴診器をもって訪ねたのだ。
佐藤造園に避難しているみなさんと
この地域を測定してみると、家と家が離れていて、近隣のある家では7マイクロシーベルトだが、佐藤造園では1マイクロシーベルト前後。
同じ地域でも、一戸一戸違うことがわかった。
住居単位での避難というのは、たしかにこの地域では合っているかなという感じがした。
南相馬市大原地区を線量測定
佐藤造園で暮らす人たちは、みんな元気だった。
「来てくれただけでうれしい」
聴診器の仕事はなかった。
ガイガーカウンターを持っていたので、シイタケ栽培をしているところや、植木などを測定。
「仕事をするときに注意する目安にしたい」と喜ばれた。
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