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2011年6月30日 (木)

誕生日

6月28日はぼくの誕生日だった。
63歳になった。

たくさんの人からお葉書やメールをいただいた。
ピースボートの若者たちが、お祝いの寄せ書きをしてくれた。

「ドクターかまちゃんの寒天ゼリー」をつくっている北原産業の北原さんから、山陰のカキが送られてきた。
自分で料理する自信がないので、久しぶりに蓼科にあるみつ山というおすし屋さんに行き、調理してもらった。
とても、おいしかった。

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みつ山さんも、ぼくがシンコのにぎりが好きなのを知っていて、わざわざ取り寄せて準備をしてくれていた。
シンコは、コハダの小さい魚で、約2センチくらい。
これを開いて骨をとり、12枚張って、にぎりの上にのせる。
とても、手のかかる仕事だ。
見た目も美しく、奇跡のような仕事にほれぼれする。

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ここのおすしは、海のない信州にいることを忘れてしまうくらいおいしい。
そして、最後に食べる、おばあちゃんが漬けたカリカリ梅の海苔巻きが最高だ。

たくさんの人にお祝いしてもらい、妻や子ども、孫たちとこんな誕生日を迎えられるなんて、幸せなことだと思う。

石巻から電話が入った。
受話器の向こうから、女川の巡回診療で出合ったお母さんと小学校4年の女の子が、声を合わせて「おたんじょうび、おめでとう」と叫んでくれた。

母子は、家を流された。
弟の康(こう)ちゃんを亡くした。
少し前、女の子に学校に行くための新しい洋服を買って送ったことがある。
そのころは宅配便が届かず、何度も戻ってきた。
いろんな人のプロの仕事で、荷物が届いたときは本当にうれしかった。

3歳の康ちゃんは、偶然、ぼくと誕生日が一緒だった。
康ちゃんは、4歳の誕生日を迎えられなかった。
康ちゃんの分まで、しっかり生きないといけないと思っている。

7月中旬、石巻に行く際は、小学校4年のお姉ちゃんに、ご飯をごちそうする約束をした。

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