アメリカからの手紙
南相馬での鎌田の慰問講演会にさだまさしさんが飛び入りで、コンサートをしてくれた。
まさしさんは、自虐ネタで、会場のみんなから一気に笑いを誘い出す。
さすがである。
この避難所の体育館に、アメリカの人たちから託された手紙を展示した。
その一通を紹介しよう。
<<6年前、私はニューオーリンズに住む12歳の小学生でした。
新学期の最初の週を迎えたとき、ハリケーン・カトリーナがやってきて、私の家を襲い、私の家を流してしまいました。
4日間、私と家族はスーパードームに避難しました。
私はすべての希望が失われたように感じました。
この経験から、(いま東日本大震災で困難のなかにいるあなたに)手紙を書こうと思いました。
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深い悲しみは、誇りや希望の光や信じる力に変わり、自分が生かされているように現在は思っています。
私が最初に希望を感じたのは、災害の2日後に、スーパードームの中の小さな穴から、太陽の光が見えたときです。
私は一日中、スーパードームの中にいて、おばあちゃんが持ってきたラジオから、町全体が水であふれ、その中を泳ぐ人たちのことや、略奪など、そのほか多くの心がいたむ出来事を知りました。
それは、外にいる人だけでなく、スーパードームの中にいる私たちにも恐怖を感じさせる出来事でした。
そんなときに、みんなが太陽の光を見て、叫び騒ぎました。スーパードームをやっと離れる日、避難所にいたほかの仲間たちと、安全なところに避難するために、6時間以上、外でバスを待ちました。
私たちが町を離れるとき、太陽はとてもまぶしく輝いていました。
私は太陽の光を見つめ、ほほえみました。
嵐の後に、太陽の光が差し込むことを知ったからです。
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太陽の光は、あなたにとって、もっとも暗闇にいるように感じるときや、もうあきらめてしまおうとするときにも、あなたの心や体や魂を照らしてくれます。
だから、人生を、家族を、魂を、そして、未来を、決してあきらめないでください。
あなたやあなたの家族、周りの人たち、そして、日本が、この困難を乗り切れると私は信じています。
あなたを信じています。
日本はきっと乗り越えます。
たくさんの時間と希望が必要となるでしょう。
みなさんが、太陽の下で再び笑うことを信じています。ぜび、そうあってください。
愛しています。
そして、どうぞ、頭をあげて前に進んでください。あなたと同じ災害を乗り越えた被災者の一人、エイミー>>
こんなハートフルな手紙が1000通届いた。
まだ5000通の手紙がアメリカで翻訳され、東北に送られる準備がすすめられている。
「大竹まこと ゴールデンラジオ」では、ほかの手紙を読ませてもらった。
アメリカからのやさしさを素直に受け取りたいと思っている。
感謝。感謝。感謝。
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