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2011年7月 7日 (木)

原発事故288

7/3付けの読売新聞に、20年後の電気代が原発撤退なら月2121円増、現状維持は372円増という学術会議の試算が出ている。
学術会議がどのような計算でこの数字を出したのか、もう少し詳しく調べる必要がある。
1万年続くかもしれない核燃料廃棄のコストをどう計算しているのか。
今後、原発はリスク対策が厳しくなっていくなかでそのコストは入っているのか。
廃炉にする場合の費用、そして、事故が起きたときの保険料など、きちんと計算されているのかどうか。

エネルギー問題は民主主義が問われていると、新刊『なさけないけどあきらめない』(朝日新聞出版)で書いているが、学術会議のなかに反原発の専門家も入れて、試算の根拠を示しながら議論していく必要があると思う。
その場の空気を読みあっている学者だけを集めて試算した数字では、インパクトが少ない。
この国をどうしたらいいか考える時期にきている今、反対側の意見を聞くべきだと思う。

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一方、同じ日の毎日新聞には、東京大学の茂木源人准教授がまとめたデータを紹介している。
脱原発をしても、2050年では経済的影響はほとんどないという。
太陽光パネルをすべて国内生産し、未利用の土地を活用することなどを条件に、計算されているようだ。

こういうデータをまな板の上にのせながら、脱原発をすすめると、経済が落ち込むのではないかと心配している人たちを納得させ、安全でまっとうな方向へ進むべきだと思う。

高くても自然エネルギーをよしとする選択もあるが、多く人に納得してもらうには、コストの問題は大事である。
原発を止めると、電力が足りなくなり、工場が外国に移り、日本の生産活動が空洞化するのではないかと心配されている。

しかし、茂木准教授が試算するように、新しい仕事と雇用が生まれ、GDPが変わらないという状況になるならば、末代まで核のごみを残すことに関して、どう考えたらいいかという判断ができると思う。

今までこういう議論がなされなさすぎた。

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