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2011年7月 3日 (日)

子どもたちにどう教えるか

来年発行される教科書の副読本などに『雪とパイナップル』や原発の問題が取り上げられる。

教科書で原発がどのように取りあげられているか、見たことがあるだろうか。
放射性廃棄物の処理に限界があることなどは、教科書では書き込めていない。
チェルノブイリのことも一時期、チェルノブイリの汚染地図と日本地図を重ねて載せたこともあったが、その後は具体的な記述はない。
国の原発推進策に自主的に配慮している感じがする。
政権が原発推進の立場をとったとしても、子どもを育てる教科書のなかでは、原発推進だけでなく、それに反対する二つの考え方が併記され、子どもたちにきちんと示されていることが大事だと思う。

110627__ 諏訪中央病院の花咲く庭

九州の方から、小中高校で、『雪とパイナップル』の読み聞かせをしているが、「メッセージ色が濃い」といわれ、学校での読み聞かせは中断させられたというお便りをもらった。

昔のように憲兵隊とか、具体的などこかの組織が妨害しているというのではない。
ぼくたちの心のなかある「空気」が、まわりの顔色をうかがい、その時代の権力者の考えていることにおもねってしまい、子どもたちにいろんな考え方があることを教えられない国になっているのである。
言い換えれば、本当の自由がなくなりかけているということ。
そのことに気がついてない人が多い。

ぼくの『雪とパイナップル』は、ちっとも過激ではない。
反原発的な言葉もまったく出てこない。
それにもブレーキがかかる。

ぼくは全国で講演会をしているが、原発がある市町村ではほとんど行われない。
だれが邪魔しているとかではなく、おそらく、その町にある「空気」がそうさせるのだろう。

エネルギー問題は民主主義が問われているといい続けてきた。
国民はもっと強くならないといけない。
いろいろな考えがあることを聞いたうえで、自分の考えを決めればいいだけだ。
いろんな人の考えを聞かなければ、正しい判断はできなくなる。
講演依頼は年間500以上あるから、もちろん原発立地市町村から呼ばれても行けないが、もし呼ばれたら、ほかをキャンセルしてでも、ボランティアででも行きたいと思っている。

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