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2011年8月24日 (水)

鎌田劇場へようこそ!(86)

「神様のカルテ」

ついに鎌田もヤキが回ったといわれそう。
アウトサイダーの映画が好きな鎌田は、こういう映画はおすすめはしない。
この映画はカステラを食べているように歯ごたえがない。
何がいいのかというと、主演の宮﨑あおいが抜群にいい。

宮﨑あおいのファンなので、この映画を見た。
若い女優さんの名前はチンプンカンプンだが、以前、宮﨑あおいがぼくの絵本『この国が好き』(マガシンハウス)をある雑誌でほめてくれていたので、ずっと気になる存在として注目してきた。
こんな奥さんがいたら、夫になる人は幸せだろうなと思った。
古風で、ユニークで、可憐で、強くて、やさしい。
いい雰囲気を出しているのである。

Photo

カメラマンの役を演じる宮﨑あおいが写真を撮っている光景は、ストーリーとはまったく関係ないのであるが、これは映画でしか表せないと思うようないいショットが満載。
宮﨑あおいは、外見ももちろんかわいいが、中身がとてもかわいい。
こういうかわいさは、女性だけでなく、男にもあったほうがいいのではないかと思う。

桜井翔も若い医師の役をさわやかに演じている。
内科医の名前は、一止(いちと)。合わせると「正」という字になる。
正しく生きるとはどういうことなのか、この映画の主題のような気がする。
まっとうな生き方が、できずらくなっている。
医学の世界だけでなく、経済でも政治でも教育でも人間が人間としてまっとうに生きるとはどういうことか。

地方の病院で助からないことがわかっている患者に寄り添おうとする姿がかっこいい。
いろいろな誘いにも乗らず、自分らしく生きていこうとする。

末期の胆のうがんの患者を演じる加賀まりこは、自分らしさに最後までこだわった。
こんな死ならば、死も怖くないと思わせてくれる。

2

同名の小説がヒットしているときに、何人も人から諏訪中央病院の話ではないかと聞かれたが、違う。
松本のドクターが書いた小説である。

ピアニスト・辻井伸行が作曲した音楽も聞かせる。
3.11後、みんな絆の大切さを実感している。
桜井と宮﨑の夫婦の関係だけでなく、友だちや職場の仲間や患者さんたち、人と人とのつながりを大事に描かれていて、気持ちのいい作品だ。

映画としてはいまひとつ掘り下げが足りないような感じがするが、宮﨑のキュートさが際立っているので一見の価値はある。
まっとうな生き方、人としてのかわいさ、自分らしさ、というのがキーワードだと勝手に思いながら、映画を見た。

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