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2011年8月 9日 (火)

核と人間の幸せ

6年ほど前、JCFは永井隆記念長崎平和賞をいただいた。
チェルノブイリの救援活動が評価されてのことだ。
平和賞をいただいたときは、チェルノブイリと同じような事故が、まさか日本で起こるとは思わなかった。

1107313__ 長崎の防空壕

核の悲劇を二度と起こしたくない。
フクシマの被害に苦しむ人たちを目の当たりにし、核と人間は相容れないものだとあらためて思った。
核燃料の処理が完璧にできないことを考えれば、「原子力の平和利用」という美しいフレーズが絵空事であることがわかる。
核と人間の幸せはつながらない。
日本はできるだけ早く、エネルギー政策の軌道修正をすべき。
そう、長崎原爆の日に思った。

長崎の人は、佐賀の玄海原発を心配している。
古い原発で、格納容器ももろくて小さい。
原発事故がおこれば、長崎も全滅だと脅威に思っている人もいる。

1107314__ 長崎には、たびたび呼ばれて講演している。講演の前に、押しずしとジャンボ茶碗蒸しをいただいた。

エネルギー問題は民主主義が問われているにもかわらず、玄海原発でもやらせが行われ、うその世論形成をしようとした。
玄海町の町長の弟の建設会社では、何十億もの原発関連の工事を受注してきた。
平和利用といいながら、核はいつもダーティーなものを抱えている。
こんなものが本物の幸せをくれるとは思えない。

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