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2011年9月 7日 (水)

原発事故329

JCFでは、みなさんにご支援していただいたお金で、食物の放射線測定器の購入の準備をすすめている。
放射線測定器はいま品薄で、なかなか手に入らない。
JCFでは、早い段階から手配していたので、近々購入できそうである。

南相馬の妊婦や乳幼児にフイルムバッジを貸与して、積算放射線量をモニターしているが、南相馬の主婦の人たちも、この食物の放射線測定器を利用して、少しでも内部被曝の不安を軽減してもらいたいと思っている。
産婦人科医の高橋亨平先生も、食物の放射線測定器はありがたいと言ってくれている。
また、JCFは松本を中心にした信州の人たちにもお世話になっているので、信州の人たちも測定できるようにするというのが、課題の一つである。
カタログハウスとも話し合いながら、協力してもらえないか話をしている。

Photo カタログハウスの「福島っ子の夏休み」に参加した若いお母さんたち。放射線と健康についてのぼくの講演の後、たくさんの質問を受けた。

以前、日本の食品の暫定基準値に比べ、ウクライナやベラルーシの規制値は厳しいということを書いた。http://kamata-minoru.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-3801.html
ベラルーシの規制値について、もう少し補足しておきたい。

飲料水は、日本では200ベクレルに対して、ベラルーシでは10ベクレル。
牛乳は日本が200ベクレルに対して、ベラルーシは100ベクレル。
ジャガイモと根菜は日本が500ベクレルで、ベラルーシは80ベクレル。
果物は日本ではないので野菜と同じ500ベクレルが用いられているが、ベラルーシは40ベクレル。
野菜は日本が500ベクレル、ベラルーシは100ベクレル。
生きのこは日本は500ベクレル、ベラルーシは370ベクレル。
乳幼児食品の規制値は日本にはないが、ベラルーシは37ベクレルである。

ウクライナとベラルーシの規制値と比べると、日本の暫定基準値は多くのものが500ベクレルで、非常に大雑把な印象がある。

野田政権は、まず食物の放射線基準値を見直し、「暫定」ではなく本格的な規制値をつくるべきと進言したい。

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