原発事故335
福島県の20市町村101地点で行っていた早場米の緊急時モニタリング検査の結果、福島、二本松市など計10検体で10~41ベクレルの放射性セシウムが検出された。
暫定基準値を下回ったため、全県の早場米の出荷が認められた。
一般米も、予備検査の結果公表がはじまっている。
これまでのところ、6市町村51検体のうち、2検体で98ベクレルと14ベクレルが検されたが、残りは不検出だったという。
今のところ、福島の米に関しては暫定基準値以下ということになり、出荷が認められる。
だが、1キロ当たり500ベクレル以下という、暫定基準値そのものがいいのかという根本的な問題がある。
米は、日本人にとって毎日食べる主食である。
週に1度食べるような野菜などよりは、基準は厳しいほうがいい。
出荷については、すべて暫定基準値500ベクレル以下だったのだから、さらに踏み込んで、放射性物質が不検出の米だけを市場に出すという決断をするのはどうだろうか。
そして、微量の放射性物質が認められた米は、きちんとそのことを明記して、違うルートで売る。
その情報を自分で判断して、福島の農家を応援したい人はその米を食べるか決めればいい。
暫定基準値以下だからといって、不検出の米も微量検出の米もすべて混ぜて市場に出してしまうと、かえって福島の米が売れなくなってしまうのではないか。
らでっしゅぼーやの福島の応援野菜セットや、カタログハウスの福島産の野菜が非常に売れているが、それらは一つひとつの野菜についての情報がきちんとされているからである。
福島の米はすべてが暫定基準値以下で、放射性物質が検出されたものも微量で、しかも数が少ないということを考えれば、微量検出の米はほかのルートで、きちんと情報を明示して売るのがいいと思う。
こういうマネジメントの感覚が、国や県にあるか問われている。
国がやらなければ、県がやるべきではないか。
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