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2011年9月14日 (水)

原発事故337

東電が初の原発事故全体の報告書を出した。
それによると、全電源喪失よりも、地震後の津波で、非常時に原子炉に注水するために重要な給水ポンプのモーターがすべて水をかぶり、動かなくなったことが重大な原因となったと考えているようである。
非常用電源も、三重、四重の確保ができていなかっただけでなく、給水ポンプなどの命綱がまったく防衛されてないことがわかった。

Img_3017 チェルノブイリ原子力発電所を遠く望む(2010年8月撮影)

しかも、1~3号機まで、ことごとくベント作業に失敗している。
ベント作業の訓練がなく、マニュアルもできていなかったのではないかと思う。
原発の安全性を強調するあまり、事故への備えをすべてを投げ捨てている。
やらなくてはいけないことを一切やっていなかったことがわかる。

津波ではなく、地震により配管などが破砕したことが原子炉の暴走につながったのではないかという意見に対しては、これだけの報告書でははっきりしない。
原発事故検証委員会できちんと検証してもらう必要がある。

津波が来る前にすでに、地震だけで原発の暴走がはじまっていたとすれば、さらに今後の原発の安全確保は厳しい話になってくる。
地震国日本で原発を動かすことのリスクをどう考えるか、原発安全神話は捨て、科学的にディスカッションする必要があると思う。

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