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2011年10月14日 (金)

斬新な春慶

ぼくは子どものころ、母が入院がちであり、父は夜遅くまで働いていたため、よそのうちでご飯をよばれることが多かった。
その癖は、今のぼくを形作っている。

大学時代は、アルバイトをしながら生活していた。
市川の酒屋さんの息子を家庭教師したことがある。
そこは大家族で、食事時にいつも一人くらい増えてもなんともなかった。

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ぼくも図々しいもので、マージャンに疲れて、勝手な時間に行って勉強を教えた。
お風呂に入れてもらって、おいしいものをおなかいっぱい食べさせてもらって、泊まらせてもらうこともあった。
教えた息子は早稲田大学に入学。
ぼくの弟分みたいになった。
家族ぐるみ、親戚みたいな付き合いが続いている。

その妹が飛騨高山の山田春慶店に嫁いだ。
先ごろその長男が結婚した。
お祝いの手紙を書いたら、式場に大きく張り出したという。
お礼にいただいた春慶は、斬新な作品。
フィンランドのマリメッコの布を使ったという春慶の入れ物で、新郎新婦が工夫して作ったという。

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お父さんの山田英俊さんの春慶もユニークで、飛騨でも評判の春慶塗の名手である。
春慶は塗りが強く、上品で、何年使っても光沢が消えない。
使えば使うほど味わいが出てくるというのが、春慶のすごさである。
その春慶塗のなかでも、山田春慶の作品は優れている。
新郎も、才能を持っていそうである。
もっとも新郎の山田晃輔君はウェブデザイナーとして大変有名らしい。

飛騨高山に行ったときには、ぜひ山田春慶店にお寄りください。

ぼくは、甘え上手でいろんな人にご飯を食べさせてもらって、今がある。
甘えたり、困っている人を支えたり。
これからもバランスよく、生きていこうと思っている。

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