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2011年11月 2日 (水)

原発事故361

原子力国家というのは幻想である。
原爆を落とされたぼくらは原子力に対して嫌悪感をもってきたが、原子力の善的な利用という甘い言葉にいつのまにか洗脳されていた。
原子力は、日本というシステムに巣くう怪物になってしまった。
原子力は、不潔なシステムを作り上げる。

東電には官僚が50人、電力会社がお金を出している公益法人には、官僚OB121人が天下りをしている。
佐賀県知事が九州電力にやらせを指示していたり、北海道庁の北海道電力への関与も第三者委員会で指摘されている。

原発を新規に立地するための膨大な交付金。
お金がないといっている国が、731億円ものお金を隠し持っているのである。
プルサーマルを受け入れた自治体には、国から60億円が交付される。
ぼくたちの電気料金に上乗せされているのである。

1110232__ 諏訪中央病院の庭

中立を守らなければいけなかった原子力安全・保安院も原子力安全委員会も、原子力推進のためにむしろムチを当てる行動をしてきた。
民主主義を冒涜している。
選挙になれば、電力会社の社員たちが必死に原発推進者を応援していく。
票とお金、地位。
原子力に巣くったモンスターである。
不潔なモンスターと、はやく縁を切ったほうがいい。
これだけの膿をみせられた以上、原発をこれからも作り続けていくことは考えるべきでない。
問題は、原発をどうやめていくか。
そのことに関して、きちんと議論をはじめていくべきだと思う。

ドイツが11年かけて原発をすべて廃止すると言明している。
日本はそのドイツと競争し、日本の技術力でたとえば7年ですべてやめられるように、今から電力の供給システムの開発、改善にとりくむべきだ。
7年あれば、やりないことはないのではないか。
ここに政治のリーダーシップを発揮すべきである。
日本がメルトダウンをおこさないためにも、与党と野党が協力し合って、エネルギー問題に関してはきちんと議論しながら、それぞれが妥協しながら、経済をシュリンクさせず、ほかのエネルギーに分散させていけるか検討していくべきだと思う。

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