原発事故365
チェルノブイリの放射能汚染地域、ベトカ地区病院のナージャ院長がこのほど来日した。
JCFとNHKが協力して招聘。いろいろと興味深い話をうかがうことができた。
ベトカでは、人口21000人という地域にホールボティカウンタが2台あり、一日1000件の食物放射線量を測定できるシステムができあがっているという。
市場に出ない、自分の家でとれた露地ものの野菜や果物なども持っていけば測定してもらえるという。
放射線測定をするベトカ地区病院ナージャ院長(中央)
原発事故から25年たった今でも50~60人の新規の体内被曝者がみつかるが、多くはお年寄りだ。
食物に対する注意をきかず、森のベリーやきのこを食べてしまう人がいるという。
JCFのスタッフナースが10月にチェルノブイリに入り、聞き取り調査をしてきたが、子どもをもつお母さんにも差があることがわかった。
食事を徹底して注意しているお母さんがいる一方で、コルホーズで働いている人などは食物をあまり意識せず、放射線量も測定せず、なんとなく大丈夫だろうと信じて畑の作物や森のきのこなどを食べているという実態がわかった。
放射線に対する教育が徹底されていないのだ。
ナージャ先生も同じことを言っている。
ナージャ先生からは、食物によってはゆでる、むく、洗う、酢漬けにするなどの工夫をする必要があるという話も聞いた。
利尿効果のあるハープを飲んだり、リンゴ、クランベリー、スモモ、カシスなどペクチンの豊富な食べ物を住民にすすめているという。
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