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2011年11月 9日 (水)

復興ラーメン

南相馬の仮設住宅の一角に仮設商店街ができた。
そのなかに、小高地区でラーメンがおいしいと有名だった双葉食堂が開店した。
32キロ地点にある仮設住宅のみんなから「お店を再開してほしい」という声におされて、オープンにこぎつけたのだ。

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一時期、新潟の三条市に避難していた双葉食堂のご家族と、何度か電話で話し、応援の声を届けたことがある。
いつか必ずぼくに双葉食堂のラーメンを食べさせたいと言ってくれていた。

待ちに待った開店の日、ラーメンは450食完売。
その後も長蛇の列ができ、毎日270~280食のラーメンが売れる。

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お店の人は、寝たきりのおばあちゃんを支えながら、店の切り盛りをしている。
従業員は、みんな家を流れされた人たち。
避難しているだけよりも、忙しいけれど働けることはありがたいと、ニコニコ働いている。
フロイトの言葉がここでも思い出される。
生きることに困難な状況になっても、働く場と愛する人がいると、人は困難を生き抜けるという言葉だ。

双葉食堂はみんなが元気であることを確認する場になっていた。
地域の情報交換場にもなった。
毎日やってくるというおじいちゃんもいる。毎日食べても飽きないという。おいしいのだ。
この味は、今では寝たきりになったおばあちゃんが作り出した味だ。

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今度、新潟の三条市の人たちが30人ほどで、わざわざバスを仕立ててお祝いに来てくれるそうだ。
新潟の人たちは本当にあたたかい。
被災を通して、人間と人間の新しい絆ができはじめている。

南相馬に行ったら、ぜひ、双葉食堂でラーメンを食べてほしい。
間違いなくおいしい。

明日10日(木)、「ニュースエブリィ」(日本テレビ系、16.54~)でこのお店の復活物語を紹介する。
ぜひ、ご覧ください。

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