2011年を振り返る①
動かない政治
政治が劣化している。
首相が本当にドジョウのようにもぐりこんで、何を考えているのかわからない。
リーダーはもっとメッセージを発しないといけない。
ぼくは今の状況を考えれば、景気の回復をみながら増税を選択せざるを得ないと思っているが、その前にやらなければならないことがいくつもある。
国家公務員の給与引き下げも行うことができなかった。
自らの身を切らないかぎり、復興増税の問題も、消費税増税の問題も、国民は聞く耳をもたないと思う。
野田さんが、財政規律の建て直しをしたいと思うならば、自らも血を流すべきである。
約束した国会議員の削減もいっさい手付かずである。
高速増殖炉もんじゅの約210億円の予算の削減も行われていない。
国会版仕分けで勧告された、レセプト審査のコストを減らすことも、何ら具体的な施策に反映していない。
震災復興策もスピード感がない。
社会保障改革や欧州危機などの問題が山積みのなかで、日本の経済をどうするか、明確なメッセージがまるで聞こえてこない。
野党の谷垣さんはキャンキャンと騒ぐばかり。
野党も与党も腑抜けのようである。
どちらもいい部分を合わせて、救国内閣をつくるしかないのではないか。
問責決議をされた一川さんも山岡さんも、小沢一郎に近い政治家。
民主党は、自民党の派閥政治を批判していたはずなのに、自民党的になっている。
小沢さんの顔を立てて擁立した大臣がなんともお粗末である。
沖縄の問題がある以上、北澤防衛大臣を変える必要はなかった。
首相がころころ変わるのだから、せめて外務大臣や防衛大臣はできるだけ長く務めさせるべきである。
小沢さんの顔を立てるならば、もっと違うポストを考えるべきだった。
沖縄の基地の問題はどうすることもできず、ここまで来てしまった。
首相はドジョウなんて言っていないで、もう土俵際であることを重々自覚して、言いたいことをきちんと言い、正しいと思うことをしっかりやり、それでうまくいかなければ解散すべきなのだ。
それが責任感をもった人間のやることである。
来年こそ、動かぬ政治を動かしてほしい。
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