« 新潟のお米 | トップページ | 「がんばらない」重版 »

2011年12月 8日 (木)

原発事故375

山の放射能汚染が心配である。
今回の米の汚染も、山からの水が川を伝わり、田んぼに流れていった可能性もある。
山と平地はつながっていて、平地を除染しても、山から雨水が流れてくれば元に戻ってしまいかねない。
山や森は、除染の限界を考えなければならない。

チェルノブイリでは25年経った今も、森の汚染は思ったほど低減していない。
昨年、30キロゾーンに入ったとき、驚いた話があった。
森が自然発火し山火事が起きると、放射性セシウムが大気中に舞い上がり、都市や人が暮らす地域を汚染する危険性がある。
それを防ぐために、多くの消防隊員が30キロゾーンのなかに駐留しているのである。
30キロゾーンにはもう人は住まないという前提で、森は除染をしていない。
森で密漁する人たちが森の獣を食べて、体内被曝をしている。

フランス料理など野生の鳥獣を食すジビエブームがあるが、関東より北の地方では、イノシシや鹿を食べるときには放射線量の測定をするシステムをつくったほうがいいと思う。
チェルノブイリの原発事故では、600キロほど離れているノルウェイのトナカイが高汚染された。
森が汚れ、森のきのこなどを食べるトナカイが汚染されたのである。

1111206__ 岩次郎小屋の庭

信州では獣たちが異常に繁殖している。
鹿が本来1万頭前後に抑えたいところ、10万5000頭いると推測されている。
猟友会などが必死に捕獲しているが、増加に追いついていない。

20キロゾーンのなかにも、獣たちは舞い込んでいるはずだ。
30キロゾーンのなかには森や里山がある。
飯館村や伊達市などにも深い森がある。
福島市にも里山がある。

ジビエという食の楽しみ方に関しては、ここ数年は慎重であったほうがいい。
狩猟した獣の肉はきちんと測定して、安全を確認してから、市場に出したり、人におすそわけをするべきだ。
レストランも獣の肉を仕入れるときには測定されているかしっかりと確認してほしい。

|

« 新潟のお米 | トップページ | 「がんばらない」重版 »