« 原発事故382 | トップページ | 蒜山焼きそば »

2011年12月22日 (木)

原発事故383

福島県民の行動調査から、外部被曝を推定する調査が行われているが、回収率はまだ1割。
結果が出た人は県民200万人のうちの1000分の1である。
すべてが後手にまわっている。
ヨウ素131がほとんど消えたころから健康調査が始まっているため、本当の甲状腺の被曝量はわかっていない。
今回の調査も、3月12日どこにいたか? など分刻みで書き込むことによって、外部被曝の推定値を出す。
住民にとっても、たいへん混乱している時期のことを克明に覚えている人は少ない。
外部被曝量は現在のところ37ミリシーベルトの人が最高というが、あくまでも推定である。
10ミリシーベルト以上が10人、平均は1ミリシーベルトを超えている。
1730人の推定値のなかでの話だ。

Img_5027 八ヶ岳

ぼくらJCFは、フイルムバッジを配って外部被曝量の積算値を出しているが、3/12ごろから各地の住民の希望者に配って装着してもらっていれば、各地域での外部被曝の積算量のおおむねの数値がわかったはずだ。
なんでこんな簡単なことをやらないのか。
後からどこの場所で、外に何分いたから被曝量はどのくらいと積算していくのは絵空事のように思う。
積算線量計というのがあるのに使わないのは、本当の数字がでてほしくないという考えがあったのではないかと勘ぐりたくなる。

しっかりリーダーシップをとって、甲状腺がんを起こすリスクがある放射性ヨウ素の外部被曝量をきちんと測っていれば、もう少し住民に安心を与えることができたはず。
残念に思う。
JCFがチェルノブイリで見てきたことをもう少し聞いてくれたらよかったのに。
残念、残念。

|

« 原発事故382 | トップページ | 蒜山焼きそば »