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2011年12月21日 (水)

原発事故382

食品の暫定規制値を改定する案が厚生労働省から発表された。
野菜や肉、魚は500ベクレルから100ベクレルにするという。
予想どおりである。
放射性セシウムの許容被曝線量を年間5ミリシーベルトから1ミリシーベルトに変えた。
当たり前のことである。
そのため、規制値がおおむね5分の1ということになった。

ただし、水は1リットル当たり200ベクレルから、10ベクレル。
ベラルーシでも10ベクレルであり、WHOの基準と同じである。
ウクライナでは、2ベクレルと厳しい。

日本を評価してもらうなら、世界で最も厳しい基準にするというのがぼくの意見である。
日本人の感覚からすれば、水に放射能が混じっているなんて納得がいかないと思う。
ウクライナと同じ2ベクレルにしても、ほとんどすべての水道水はこれを守れると思う。

野菜は100ベクレルで、ベラルーシと同じだが、ウクライナでは40ベクレル。
果物は100ベクレルだが、ベラルーシでは40ベクレルだ。
一般食品は100ベクレルだが、ウクライナではパンは20ベクレルである。
肉はウクライナでは200ベクレル、魚は150ベクレルなので、肉や魚に関しては、日本のほうが厳しくなった。

牛乳は、日本では50ベクレルになったが、ウクライナやベラルーシでは100ベクレルで、日本のほうが厳しい。
とてもいいことである。

乳幼児の食品に関しては日本では50ベクレル、ベラルーシでは37ベクレル。
子どもの食べ物に対して、お母さんたちは神経を使っている。
規制値以下だからといって49ベクレルのものをお母さんは子どもに与えるだろうか。
だとすれば、せめて世界でもっとも厳しい37ベクレルにしたほうが、安心できるように思う。

この基準値を世界がどうみるか、子どもを抱えているお母さんたちがどうみるか、というのがとても大切なことである。
今回の案は、まあまあ評価できるが、世界一厳しい基準にしたほうかいいというぼくの意見からするとまだまだだ。

問題はこの規制値ができたら、各地に食品の放射線測定機を設置し、家庭でできた野菜や自分で釣った魚などを測定できるシステムをそれぞれの町につくっていく必要があるように思う。
ざるのようなサンプリング調査ではなく、全品調査に近づけていくようにすべきだ。

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