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2012年1月29日 (日)

鎌田實の一日一冊(123)

「天才バカボン誕生40周年記念 天才バカボンTHE BEST講談社版」(赤塚不二夫著、講談社)

「赤塚不二夫名作選 レッツラゴン」(赤塚不二夫著、小学館文庫、630円)

「バカボンのパパよりバカなパパ」(赤塚りえ子著、徳間書店、1680円)

このごろ赤塚不二夫をおもしろがっている。
娘の赤塚りえ子さんに「鎌田實 いのちの対話」にゲストで出ていただいたのがきっかけ。
「これでいいのだ」という決め台詞や「水割りほしいのこころ」など、一世を風靡する言葉をいっぱいつくった。

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漫画だけでなく、実生活も破天荒だった。
うけるためなら死んでもいいという。
30年も前に、一晩で100万円も飲み代に使っていたという。
自分は最低だ、みんなより劣っていると思っていればいいんだというのが赤塚哲学。
とんなひどいことをやっても、オレ(赤塚)がやると、下品にならないと思っていたようである。
井上揚水は「傘がない」、赤塚不二夫は「意味がない」とも言っていた。

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作品を読み返してみた。
機関銃のように激しいギャグが続く。
最後までギャグが走り回りながら、それでいて、なんだか悲しみにあふれている。
「オレは笑われながら死にたい」という赤塚は、命がけで笑わせようとしている。

もともとお酒に弱い人だったようだ。
アルコール代謝能力が少ない人が、自分の恥ずかしさを隠すためにアルコールに走った場合、アルコール依存症になりやすいといわれている。
まさに、赤塚不二夫は、赤塚不二夫の世界を演じるために、酒を武器にした。
赤塚不二夫の漫画に悲しみがあふれているのは、そのためだと思う。

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「天才バカボン」は子どもにも大人にも、団塊の世代の初老の人にも、だれにでもうけてしまう。
「レッツラ☆ゴン」は激しい。シュールである。
簡潔で、はちゃめちゃ。哲学的で、文学的。
漫画はあまり好きではないが、赤塚不二夫はおもしろい。

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