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2012年1月 7日 (土)

原発事故386

新しいセシウムの規制値が4月から適応されるという。
世界一厳しい基準にすることが、福島の農家を守ることになるし、国民の命と健康を守ることにも、世界からの不信感を取り除くことになると強調していたが、やはり体内被曝5ミリシーベルトを1ミリシーベルトに目標設定を変えることを根拠に、野菜や肉、魚の規制値を500ベクレルから100ベクレルに変更することにとどまった。
ナンセンスである。

再三述べるが、ウクライナでは野菜の規制値は40ベクレルである。
ベラルーシでも70ベクレル。
果物は、ベラルーシでは40ベクレル。
世界一厳しい基準として、40ベクレルあたりを使えば、国民も安心、世界もなるほどと思うのではないか。
今回、乳児用の食品を50ベクレルとしたが、乳児用の食品でたとえば49ベクレルというものを、お母さんたちは使うだろうか。
使わないと思う。
ウクライナの一般の野菜の基準よりも、日本の乳児用の食品の基準のほうが高いということ自体が納得がいかないし、はずかしいことだと思う。
野菜の規制値が100ベクレルになったことを、ある新聞で農家の人はたいへん厳しいと言っているが、ぼくが福島の農家に聞くと、反応はむしろ逆である。
ほとんどND(不検出)にもかかわらず、福島産というだけで色眼鏡でみられてしまう。
もっと厳しい基準をもうけてもらったほうが、福島の野菜は以前のような値段で買ってもらえるはずというのだ。
いまは買い叩かれ、あるいは買ってさえもらえないという。
福島のお米は、0.6%しか100ベクレルを超えていない。
ぼくが提案する40ベクレルという基準にしたとしても、1%に届かないのではないかと思う。
申し訳ないがこの1%の農家のお米は市場にでないようにし、世界でいちばん厳しい基準を設けたほうがみんなの不安をとりのぞくことができる。
信頼と安心を呼び起こすためにも、1年以内できるだけ早く、再度、規制値を厳格化すべきだと思う。

いまの政府は非常に鈍感な政府である。
国民の感情をまったく読めていない。
日本を、安心、信頼の行き届いた国にしようという物語がない。

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