アルビルでカンファランス
アルビルで、カンファランスが始まった。
バグダッドやバスラのドクターたちが参加し、イラクの白血病の子どもたちの治療成績などについて、ディスカッションした。
2年ぶりにモスルの病院からも、3人のドクターが参加した。 モスルから参加した3人のドクターと
モスルのドクターの発表では、5年前に比べて悪性リンパ腫が16例から32例に倍増しているという。
モスルも劣化ウラン弾がたくさん落とされたといわれている。
劣化ウラン弾と悪性リンパ腫との関連は今のところ確証はない。
劣化ウラン弾がいちばん落されているバスラでは、治りにくい急性骨髄性白血病が増えているのではとの懸念が広がっている。
急性骨髄性白血病も劣化ウラン弾との関連は証明されいないが、何か影響しているのではないかと心配している。
JIM-NETが拠点としているアルビルにあるナナカリ病院では、寛解導入率が85%から91%にあがった。
イラクの小児白血病の権威といわれるサルマ医師がいるバグダッドの病院よりも治療成績がよくなった。
サルマ先生の病院でも、寛解導入時に9人が亡くなっている。
なんとか感染予防を徹底しなければいけないという声があがった。
ナナカリ病院ではまだ十分とはいえないが、JIM-NETが指導しながら感染対策を行ってきた。
今後は赤尾看護師が時々アルビルに入り、感染対策の充実をはかることになった。
どこの病院にも治療拒否の事例があり、貧困と無知のために助けられる命が犠牲になっている。
どうしたらイラクの子どもたちの命を救えるのか、熱い議論が交わされた。
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