原発事故403
折れ線グラフは、ベラルーシでの食品の規制値の変遷である。
黄色い線で示す果物は、1988年では1キログラム当たり370ベクレルだったが、1999年には40ベクレルになった。
その間、規制値は5回改変され、徐々に厳しくなっていった。
日本でも、規制値を徐々に厳しくすればいいという意見が強い。
しかし、ぼくは最初から世界一厳しい基準をつくったほうがいいと思っている。
その理由はこうだ。
規制値が厳しければ、それだけ国民の健康を守れる。
それだけではない。
たとえば昨年の福島の果物の約95%は40ベクレル以内に納まっていた。
実質、ベラルーシ並みの厳しい規制値をクリアしているのであるが、日本が世界一厳しい規制値を設け、それを福島の果物がクリアしているとなれば、風評被害を防ぐことになるし、正当な値段で買ってもらうことができるのではないか。
外国で、日本の果物が売れなくなっている。
日本の安全、安心の食品を高級食品として売るには、世界一厳しい基準を設けることはとても意味があるのだ。
そして、それは言うまでもなく、福島の農家を守ることにもつながる。
4月1日から、暫定規制値から新しい規制値が始まる。
安全神話の失敗を繰り返さないためにも、放射能の「見える化」を徹底すべきだ。
先日、茅野市内のニチワ工業の開発の人と会った。
今年夏くらいまでには、食品を10ベクレルくらいまで測定できる機械を開発しているという。
ニチワ工業は、ベラルーシの食品測定機器も販売しているという。
内部被曝を避けて、国民の健康を守るため。
そして、日本の食を守るためにも、旧ソ連が行ったチェルノブイリ事故への対策のスピード程度でいいなどと妥協しないことだ。
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