原発事故406
神戸のある学者が、西日本にがれきを運ぶのは間違いと言っていた。
東京や神奈川の放射線量は、岩手や宮城とそれほど変わらないから、がれきの焼却に協力すればいい、だが、西日本は違うというのだ。
はたしてそうだろうか。
新宿のホテルから望む
岩手は、震災前の最大放射線量は毎時0.084マイクロシーベルトであった。
現在、岩手は0.028マイクロシーベルトで、事故前の最大値より低いのである。
宮城は、事故前の最大放射線量は0.051マイクロシーベルト。
現在は0.053マイクロシーベルト、ほとんど同等なのである。
西日本も決してゼロではない。自然放射線や、世界で行われた核実験後の放射線も日本中に降り注いだ名残がある。
がれきの量は2200万トン、そのうちの400万トンを広域処理をしたいと政府は考えている。
2割しか解決しないなら各地で燃やさないほうがいいという考えもある。
しかし、がれきの量はあまりにも膨大で、女川町などは自分のところで燃やすと、100年以上かかると試算している。
このままがれきを野積みにしていると、夏になると腐敗臭や感染症が発生する危険もあり、そこで生活する人たちのQOLも低下する。精神衛生上もよくない。
せめて岩手と宮城のがれきに関しては、全国で応援できるところは応援したほうがいいように思う。
住民に納得してもらえるところは、できるだけがれきを受け入れ、負担を分かち合っていくのが筋だと思う。
がれきを受け入れる自治体が増えることを祈るしかない。
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