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2012年3月10日 (土)

子どもの心を救いたい

以前、鎌田實の一日一冊で『がれきの中の天使たち 心に傷を負った子どもたちの明日』(椎名篤子著、集英社、1260円)を紹介した。

阪神淡路大震災から東日本大震災へ、子どもの心のケアの現場をリポートする渾身のノンフィクションである。
家を失い、家族を亡くし、悲しい経験をした子どもたち。
その子どもを、周りにいる大人たちが必死に支えている。

心の専門家たちが命がけで動いている。
この本は、人は人を救えるのだと信じさせてくれる。
たくさんの大人に読んでもらいたい一冊だ。
災害のときに限らず、子どもを育てるヒントがあふれていると思う。

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著者の椎名さんは、「子ども虐待」をはじめ、子どもの心と家族の問題を長年追求している作家。
福島などとくに、大人たちの生活がなかなかもとに戻らないなかで、親たちのストレスが一因となって、今後、子ども虐待などの問題も増えてくるのではないかと心配している。

大震災からもうすぐ一年だが、「区切り」などはない。
あらためてぼくたちみんなの出来事として、向き合っていきたい。

                ◇

◎福島の高校で講演決定

毎年、全国の高校を2~3箇所まわり、授業をしてきた。
昨年は震災のためできなかったが、今年は福島県立小名浜高校と市立いわき秀英高校で行うことになった。
まだ先の話だが、6月6日の予定だ。
高校生たちに震災の話、放射能の話をしたいと思う。
一生懸命、話してみたい。

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