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2012年4月 9日 (月)

鎌田實の一日一冊(130)

「道化師が動いた! テントサーカスのはじまり、はじまり。」(大棟耕介著、安楽雅志イラスト、生産性出版、1470円)

世界大会で金メダルの道化師(クラウン)が、被災地で延べ1カ月テントサーカスを展開。
みんなに笑いを届けた。
もともとボランティア精神の旺盛の大棟くん。
毎年、チェルノブイリの汚染地域の小児病棟をまわって、子どもたちに笑いを届けてきた。
今年8月にも、テントを担いで東北に赴き、夏祭りのお手伝いをするという。

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クラウンって何をする人という問いに、彼は「場の空気を適温に変える仕事です」と答える。
いい言葉だなと思った。
なにも、無理やり元気付けて、ハイテンションにする必要はない。
元気づけようとか、希望をもってもらおうとか、がんばってもらおうとか、しすぎるのではなくて、寒いなと思ったら少しあたため、暑いなと思ったら少し涼しくする。
「適温に変える」
これは、ぼく自身が被災地に足を踏み入れるとき、自分自身に言い聞かたい言葉だ。

大棟耕介くんは、鎌田を慕ってくれている。
夏のテントサーカス、鎌田も応援したいと思う。

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