廃止法案が白紙に
民主党は、後期高齢者医療制度廃止法案を今国会に提出するはずであったが、白紙にもどすという。
この問題は、大きな問題だ。
税をあげるための社会保障と税の一体改革に、後期高齢者医療制度廃止のこともうたっていたはずである。
社会保障と税の一体改革という美名のなかには、医療費の抑制など、国民に苦しみを与えるものがかなり含まれているのは問題である。
白紙にするのは、この制度は赤字が大きく、これを都道府県に運営させるようとする改革案が、都道府県知事から賛成を得られなかったためだ。
今の政治パワーでは、知事たちを納得させるのは難しいだろう。
弱体化した民主党ではやれないテーマになってしまったのかもしれない。
後期高齢者医療制度の問題については、ぼくも厚労省の委員になり、ずいぶん発言してきたので、これの廃止法案が白紙になってしまうのは残念であるが、突破力のない今の民主党では難しいだろうと思う。
残念だけれど、しかたない。
政治に力がなくては、よい改革を矢継ぎ早に実行することはできない。
民主主義の悪い面ばかりが出ているような気がする。
民主主義の苦しみの時代である。早く脱却したいものだ。
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