懐かしい名前
4/7付けの朝日新聞「失敗の本質」の記事中に、今井澄さんの名前が出てきた。
「年金は国家百年の計。対立をあおり、不信感をあおって制度崩壊に追いやるような愚は避けたい」
民主党参議院議員だった今井澄はこう述べている、と記事にはある。
3月中旬の岩次郎小屋の雪景色
今井澄さんは左翼であったが、非常に民主的な議論の進め方を常に行っていた。
彼の希望でチェルノブイリに案内したこともある。
がんで死なず、国会議員をしていれば、厚生労働大臣をしているのではないかと思う。
今井澄さんなら、「1マイクロシーベルトでも被曝すれば危ない」とあおるようなこともせず、「100ミリシーベルトまでは安全」などとのんきなことも言わず、優れたリーダーシップでリアルな対応をしたと思う。
年金問題も、医療制度改革も、放射線から子どもたちの命を守ることも、もう少しまともにできたのではないか。
今井澄さんと鎌田が似ているところがあるとすれば、リスクコミュニケーションの視点があるという点だ。
リスクコミュニケーターは、専門家の言葉を国民にわかりやすく伝えながら、何が大切なのか、どのへんに落としどころがあるのか、などを伝える役割を認識している。
亡くなって久しい今井澄さんの名前が出てきて、忘れられていないと思い、うれしくなった。
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