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2012年7月25日 (水)

鎌田劇場へようこそ!(116)

「最強のふたり」

実におもしろい。
ハンググライダーの事故で頚髄損傷をおこし、両手両足がまひしたお金持ちと、介護のために採用された、下品でおちゃらけの黒人青年。
怖いもの知らずの最強の2人が、ポエティックな話や有名な絵画、クラシック音楽の話をしながら、下品でわいせつで、ふざけた会話だけでなく、おっとと思うような行動をしてしまう。
これが人間だよなと思わせてくせれる。

Photo

チンピラのような青年が大富豪を特別視しないのがいい。
からかったり、いじわるをしたり、ふつうはやってはいけないようなことを平気でするが、なんとも憎めない。
大富豪もむっとしたりしながら、うれしくてたまらなくなる。
こんなにつっこまれることは、彼の人生のなかでほとんどないことだった。
このふざけた青年といる時間が楽しくて、楽しくて、しかたなくなるのだ。

実話である。
最後にワンシーンだけ、本物の最強のふたりが出てくる。

どんなに絶望的な状況に陥っても、生きていく勇気をくれる映画だ。
めちゃくちゃ下品で、めちゃくちゃ上品。
おもしろくて、楽しくて、うれしくなる、こんなステキな映画は久しぶり。

一年に1、2本しか映画をみない人も、映画通も、厳しい映画評論をする人も、この映画なら拍手まちがいなしだと思う。

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