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2012年7月 6日 (金)

「アハメドくん」の旅23~再訪を誓う

夜は、アンマンのランドマークホテルで講演会。
外務省の役人、UNRWAの教育プロジェクトのスタッフとボランティア、JICAで活動している人、商社に勤める人やそのご家族、ヨルダン人と結婚した日本人・・・いろいろな人が80人以上も集まった。

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シーファが、ヨルダン在駐日大使夫人としてあいさつをしてくれた。
彼女は、ぼくらの活動を8年間みてきて、「本当に尊敬する」「カマタ先生は、世界に大切なことを伝えるメッセンジャーだ」と、大げさなスピーチをしてくれた。
ありがたいことだ。

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ぼくは、絵本のことやこの旅の目的のこと、そして、東日本大震災の話やフクシマの話をした。
講演会が終わると軽食が用意され、みんなでお茶を飲みながらフリーディスカッションとなった。
「来てよかった」「感動しました」「応援します」
たくさんのあたたかい声をもらった。

ぼくの旅をお手伝いしてくれた清田先生や羽隅さんにお土産のつもりでもってきたぼくの本や「ひまわり」「ふくしま・うた語り」などのCDを、来てくれた方にくじ引きでプレゼントした。
みんな、CDを応援してくれるという。

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旅の感想を聞かれ、ぼくはこう答えた。
「ハラハラ、ドキドキ、イライラ、ヒリヒリ、ワクワク、ホカホカ、をまだら状に感じる、不思議で、エキサイティングな旅だった」

ノーベル平和賞は、平和に大きく貢献した人だけでなく、これから平和へと貢献するであろうと将来への期待をこめて贈られることがある。
オバマ米大統領が受賞したのも、そうだったように思う。
もし、イスマイルさんの活動にノーベル平和賞がもたらされれば、世界の目はこの土地の悲劇に集まる。
それは、イスラエルの人たちにパレスチナ人と和解交渉のテーブルにつくように、というメッセージに必ずなると思う。

あるいは、イスマイルさんとサマハさんの父親ガドバンさんが、アハメドくん基金などをつくって、パレスチナ人とイスラエル人が協力して動き出すことも、大事な一歩になるかもしれない。

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今回の旅では、1500キロを車で移動した。
何度も不気味な検問を通った。
何軒ものの家庭に呼んでいただき、家庭料理も食べさせてもらった。
たくさんのパレスチナ人、イスラエル人、日本人に応援してもらった。

無事、日本へと向かいながら、あらためて心に誓った。
この土地に平和をもたらすために、世界から忘れられ無視されることがないよう、ぼくなりにパレスチナ人の悲劇を語り続けていこう、と思う。

                ◇

パレスチナとイスラエルの旅の報告「「アハメドくん」の旅」は、これで終わりです。
読んでいただき、ありがとうございました。

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