「アハメドくん」の旅⑰~家族の再会
イスマイルさんとともにイスラエル側へと入った。
アハメド君から臓器提供を受けたイスラエルの少女、サマハさんが住む村まで約4時間かかった。
村につくなり、結婚式があるので一緒に出ようと、サマハさんのお父さん、ガドバンさんに促されて、会場をたずねることに。
新郎と握手をしたり、ごちそうになったり、歓迎をうけた。
サマハさんに絵本の感想を聞いた。
絵が気に入ったという。
お父さんが縦笛を吹いているところがとてもいいという。
お姉さんの絵も雰囲気が出ている、とのこと。
サマハさんは、大学の医学部看護学部に受かり、来年から看護師の勉強をするという。
なんのために?
ときくと、「人を助けるため」という。
イスラエル人はもとより、パレスチナ人を差別なく助けられますか?
「もちろん」
力強い答えがかえってきた。
サマハさんの家にはいまもアハメド君の写真が飾ってあった。
イスマイルさんと、サマハさん家族は、深く交流するようになったという。
イスマイルさんも、絵本はとてもいいと感想を言ってくれた。
彼はいま、イタリアやドイツ、カナダに行くことが多く、3つの国の人々が応援してくれているという。スペインにも理解者が多い。
これらの国で、絵本で広げることは可能かもしれない。
次に行くときには、絵本をもっていこうと思う、といってくれた。
イタリア語、ドイツ語、スペイン語にも翻訳されれば、もっと多くの人に読まれることになるので、イスマイルさんと協力しあおうという話になった。
そのうち、ガドバンさんとイスマイルさんが、こんな提案をした。
「この絵本について講演する話があるので、カマタも一緒にいのちのリレーの話をしよう」
そして、絵本の最後にイスマイルさんがピースボートに乗った話があるが、ガドバンさんもサマハさんも乗ってみたい、とも言う。
「では、みんなでピースボートに乗って、平和について考えよう」と盛り上がった。
ちょうど、今回の旅でぼくをエスコートしてくれているピースボートの篠原啓くんは、来年4月のクルーズディレクターをする。
話が、どんどん広がっていく。
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