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2012年10月29日 (月)

鎌田實の一日一冊(152)

「「平穏死」という選択」(石飛幸三著、幻冬舎ルネッサンス、880円)

石飛さんが「平穏死のすすめ」という本を書いたとき、ある週刊誌で対談を頼まれたことがある。

石飛先生は、もともとは血管外科医で、いまは特別養護老人ホームの医師をしている。
胃ろうをつけた患者は、30~40万人いるという。
胃ろうをつけると、一年間の医療費と介護費は、約500万円。
毎年1兆~2兆円の税金が使われている可能性がある。
問題は、胃ろうをおいて、その人が自分の生に満足できているかということだ。

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石飛先生は「平穏死」という言葉を使った。
四国の疋田先生は「満足死」という言葉を使っている。
十分、生きた、満足だぞという思いで亡くなっていく死のことだと思う。

「安楽死」という言葉は、何か積極的に手を加えてしまう感じがあるが、「平穏死」はむしろ、本人が自然のままにまかそうという発想のようである。
寿命に引き算もしないし、足し算もしない死、とでもいうのか。これは鎌田の表現である。

たくさんの人が死のことを考え出したことは、とてもいいことだと思う。

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