原発事故529
原発事故で放出されるストロンチウム90は、カルシウムに似た性質があるため、歯や骨に蓄積されやすいといわれている。
そこで、2011年9月、福島県の自民党の県議が、事故後に抜けた子どもの乳歯の保存を県民に呼びかけてはどうか、と県側に質問した。
だが、福島県は、保存を拒否するための理論的な理由がないか、県民健康管理調査検討委員会にメールでたずねたという。
とんでもないことだ。
検討委員会も、こういうメールが来たら、おかしいと思わなければいけない。
むしろ、医学や科学の立場にいるならば、乳歯保存は科学的データになり、後に役立つことを県側に納得させるべきであった。
子どもの乳歯にストロンチウム90が蓄積されているかを調べることは、とても大切なことだと思う。
きちんと調査して、ストロンチウム90が出なかったら、ストロンチウム90の体内被曝をしていないという証拠になる。
一つの安心材料になるのだ。
出た場合には、丁寧に経過をみていくなど、最善の方法をとればいい。
放射能の見える化という大原則から外れてはいけない。
県側の乳歯保存の拒否は、その大原則から外れているし、県民に納得し、安心してもらうチャンスを自ら放棄してしまったことを意味する。
こういうことをしているから、福島県の人たちは不安に陥るのだ。
福島県も、県民健康管理調査検討委員会も、あまりにもお粗末だ。
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