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2013年1月11日 (金)

カマタのおしり

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南アフリカのタンボ国際空港からジンバブエの空港に着いて、入国審査で2人の青年が笑い転げている。
なんで笑っているのか聞くと、シェナ族の使う言葉で、カマタは「おしり」という意味だと言う。
ジンバブエからボツワナへ入ったが、そのときも、「カマタ」と名乗るだけで、大笑い。

ベラルーシやロシアでは、皆から「カマタ」とは呼ばれずに、「カマト」と呼ばれて来た。
名前は結構、人と人の距離を縮めてくれる。

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サファリガイドのマブタさんは、ぼくの名前は「カマタ」というと、30秒ほどキョトンとした顔をした。
すでに「カマタ」の意味を知ったぼくが先に笑い出すと、我慢ができず、ふき出した。
失礼があってはいけないと思って、彼は我慢していたのだ。
ぼくの肩を抱き寄せて、なおも大笑い。
それ以来、ぼくは「おしりのカマタ」になった。

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サファリのジープで、象やカバを探してダートを走っていると、「カマタが痛い」と笑いながら言う。
もちろん「おしりが痛い」という意味だ。
マブタさんは、仲間にも笑いながら、ぼくの名前を紹介する。
アフリカの言語は部族に分かれているが、比較的、母音で終わっていることが多く、「カサネ」「トロ」「タンボ」など日本語に近い言葉が多い。
ホモ・サピエンスの発祥の地アフリカは、やっぱり日本と繋がっているような気がする。

象のおしりから出たうんこは、紙の原料になるなど、大事な資源だ。
フンコロガシにとっても、栄養源になっている。
糞を食べた後の穴に、卵も産む。
フンコロガシの子どもたちは象の糞のなかで育つのだ。

メスが糞の上に乗り、その糞をオスが甲斐甲斐しく転がしている夫婦を見つけた。
ほほえましい光景だった。

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そこのけ、そこのけ、糞転がしがとおる。字余り。

小林一茶なら見事な俳句をひねり出すことだろう。

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