鎌田劇場へようこそ!(132)
「天使の分け前」
さすが、ケン・ローチ監督。
笑って、笑って、泣かされた。
イギリスでは、25万人の若者のホームレスがいるとわれている。
自立の傾向が強いイギリスではホームレスだが、日本ではホームレスになる比率より、パラサイトになって引きこもる。
日本ではそんな若者が11万人。
同じ儒教国の韓国では30万人。
形は違っても、若者たちには息苦しい、生きづらい世の中になっている。
その若者たちの物語である。
犯罪を犯し、裁判所から刑務所に入るかわりに社会貢献を命じられる。
そこで親身になってくれる指導者に出会い、目が開けていく。
しかし、一度人生に失敗してついた泥はなかなかぬぐうことができない。
若者はチンピラの生活から脱出しようとするが、足を引っ張られて抜け出すことができない。
若者はしかし、あきらめない。
あきらめないということが大切である。
どんな人生にも、サラナラ満塁逆転ホームランがあると思わせてくれる映画である。
人生はそんなに捨てたもんじゃないと思わせてくれる。
映画のよさがたっぶりである。
ポスターには、ぼくの文章も載っている。
「笑って、笑って、泣いた。
人生に何度失敗しても大丈夫と思わせてくれる希望に満ちた映画だ。さすが、ケンローチ!」
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