大阪のうまいものと新しい本
大阪でうわさの、「はなくじら」というおでん屋に行ってきた。
屋台ではないが、屋台みたいにオープンなお店だ。
うわさにたがわず、めちゃくちゃうまい。
ねぎ袋というのを注文した。
あげのなかに、ねぎとしょうががぱんぱんにつまっている。
これが絶品。
かきもうまかった。
春菊を頼むと、春菊の柄にすった長芋がのっている。
それに、ちょっとゆずの皮が香る。
おでんの汁とあわせると、とろろ汁をのんでいるようだ。
水菜を注文すると、くじらのベーコンにまかれた水菜が出てきた。
くじらの塩気と淡白な水菜がとても合う。
魚のすり身をあげたものも、卵も、じゃがいももうまかった。
値段は安いが心配りがいきとどいている。
やっぱり大阪はすごい。
おなかいっぱい食べて、2人分で3300円。
まちを歩いていたら、お好み焼き屋の名店「きじ」のおやじさんに会い、おでん屋の後、やきそばを食べにいった。
わからないけれど、少しカレー粉が入っているような気がする。
これがまた、うまい。
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大阪に行ったのは、大平光代さんと「くらべない生き方」という本をつくるためだ。
大平光代さんは、いま関西に住んでいる。
ダウン症のはるかちゃんを育てるために、田舎で暮らしている。
以前、彼女の家に招待されたことがある。
丁寧に手をかけた料理でもてなしてくれた。
はるかちゃんのためにいすやつくえ、絵本をつくり、きちんと生活をつくりあげている。
人間は生き直すことができるという、お手本のような女性だ。
新しい本は、大平さんの「くらべない生き方」に新しい対談を加えて出版する。
「比べない」「許す」「伝える」「無理をしない」「くりかえす」「つくりあげる」「泣いてみる」「さらけだす」「よりかかる」「つないでいく」などをキーワードに、困難な時代を生き抜くヒントを探している。
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