続けることの大切さ
3月2~4日と9~11日に被災地を訪ねた。
岩手県大槌町では、広い範囲が根こそぎ津波で流された。
いまも一軒の家もない。
そこで、喪服の女性が、家の土台らしきコンクリートをはいていた。
車で行き過ぎたが、どうしても気になり、車を引き返してもらって声をかけた。
この女性の実家だのこと。魚屋さんをしていた。
この家で5人が行方不明、一人も見つかっていない。
「せめて遺体だけでも見つけてあげたい。不憫で、不憫で」と語ってくれた。
この人の嫁いだ家も流されて、今は仮設住宅で暮らしている。
隣の生活音が聞こえ、気を使いながらの暮らしが続いている。
もう60歳をすぎたので「新築する力もない。子どもにも迷惑もかけたくない」。
公営住宅ができたら、移りたいという。
2年間は早かったですか、遅かったですかと聞くと、女性はこうこたえた。
「時間は止まったまま」
みんな疲れている。
苦しんでいる。
未来が見えない人たちがいる。
10日は朝10時から夕方4時まで、NHKで大槌町の避難所から放送したが、11日の日本テレビの放送は、相馬市にある津波で崩壊した倉庫から放送した。
ものすごく寒い日で、ふるえがきてしゃべれないほどだった。
2年前、被災者たちもこういう寒さのなかで生き抜いてきたのだとあらためて思った。
できるだけこれからも東北に通い続け、支援し続けていこうと思う。
応援よろしくお願いします。
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