我々は何者なのか・愛する動物
ラムセス2世と妻のネフェルタリ
今のところ最古の恋文といわれているのは今から3200年前、ラムセス2世が妃ネフェルタリに送ったものといれている。
ネフェルタリは、エジプト三代美女(ほかはクレオパトラ、ネフェルティティ)のうちの1人だ。
その恋文は、王家の谷のレリーフの中に残っている。
440万年前のエチオピアのラミダス猿人には、チンパンジーのオスなどに特徴的な大きな犬歯がみられない。
ラミダス猿人が大きな犬歯を必要としなくなったのは、なぜか。
それまでは、オスは暴力的にメスに襲い掛かっていたが、必死に食べ物を多く取り、プレゼントするというという方法で、妻を得るようになった。
愛の始まりである。
ラムセス2世は、絶世の美女ネフェルタリに熱烈な恋文を出しているが、一説によると、80人近い妻がいたという。
子どもの数も、やはり諸説があるが、200人近くいたのではないかといわれている。
しかも90歳を過ぎてまで生きていた。
北の遊牧民と戦う強い男であったが、女性にも強かったようだ。
人間の心の中に、愛するという行為が広まってはいくが、ペンギンのようにただ一羽のパートナーに操を立てるわけではなく、もうちょっと複雑な愛の形が作られていく。
権力を守ろうとして、自分の子どもを多くしたり、一筋縄ではいかない愛し方をする生き物なのだ。
ラムセス2世は結局、最愛の女性ネフェルタリと同じ墓には入らなかった。
我々ホモサピエンスの愛の形は、多様で不思議で難しい。
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