« 鎌田劇場へようこそ!(135) | トップページ | 鎌田劇場へようこそ!(136) »

2013年5月25日 (土)

鎌田實の一日一冊(176)

「検閲帝国ハプスブルク」(菊池良生著、河出書房新社、1575円)

著者は、ハプスブルク家の本をたくさん書いている。
これまで、ハプスブルク家から、警察ができる歴史や郵便ができる歴史を学んできたが、この本は、ハプスブルクの非常識な検閲から、著作権がうまれたという壮大なストーリーが展開される。
とてもおもしろい。
ハプスブルクは権威を守るため、躍起になって検閲した。
その検閲に対し、表現者は必死に抜け穴を見つけていく。

Photo

実は、著者の菊池君は小学校の同級生。
彼がピッチャーで、ぼくがキャッチャー、野球のバッテリーを組んでいた。
ノーコンで暴投が多いピッチャーだったが、今回は暴投ではない。
昔から簡単なことを難しく言うのが好きな著者だが、この本はわかりやすく、なるほどとうなづきながら読める。

|

« 鎌田劇場へようこそ!(135) | トップページ | 鎌田劇場へようこそ!(136) »

書籍・雑誌」カテゴリの記事