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2013年5月31日 (金)

お知らせ

6月2、9日、BS朝日の「いのちを語る」(11.00~)という番組に出演する。

この番組は、時代を代表する宗教家の声を聞くというもので、これまで菅原文太さんや、さだまさしさん、夜回り先生の水谷修先生らが宗教家を訪ね、生と死について語り合ってきた。

今回は2回連続で、鎌田實が、神戸の六甲修道院の高木慶子シスターを訪ねた。

高木シスターは、病院などに頼まれて、今まで160人のターミナルケアをおこなってきた。
患者さんはほとんどがクリスチャンではない。
日本には、カトリック40万人、プロテスタント40万人、合わせて80万人のクリスチャンがいるというが、予想以上に少ない。

この25年間は、グリーフケア(悲嘆の支え)を研究テーマにしている。
活動の拠点は関西だけでなく、上智大学のグリーフケア研究所の所長をつとめている。

Dsc_0278 岩次郎小屋の庭に咲く花

高木シスターは、阪神淡路大震災で被災した人、目の前で愛する人を亡くした人に声をかけ、週一回、教会で集会を開いた。
すると、クリスチャンでもない人たちがたくさん集まった。
やがて、教会に入りきれなくなり、集会は週3回になった。
福知山線の脱線事故のときには、電車に乗り合わせて心にも体にも傷を負った人、遺族、加害者であるJR西日本、そして、悲嘆の支えを勉強する人たちを同じ空間に集めて、グリーフケアの連続講義を行った。

どうやって悲しみを乗り越えたらいいのか、グリーフケアには多くの人が関心を寄せている。
講義の受講希望者を募ると、定員の3倍も4倍も人が集まる。

高木シスターは、大きな災害や事故にあわなくても、「人生の3分1は悲しみに触れている」という。
原因の多くは、喪失体験だ。
仕事の喪失。プライドの喪失。乳がんによる乳房の喪失。家族の喪失・・・。
人は何かを喪失したときに、悲嘆にくれる。

番組では、高木シスターが医療者ではない立場で、どのようにターミナルケアをしているか、また、人生のなかで悲しみに出会ったとき、どううしたらそれを乗り越えられるかを伝えている。

前編後編各30分の番組だが、濃密なディスカッションになった。
番組HPはこちら↓
http://www.bs-asahi.co.jp/kataru/

ぜひ、ご覧ください。

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