患者さんからの誕生祝い
ホスピスの回診をしていたら、突然、「今日、鎌田先生の誕生祝いを庭でやります」と言われた。
驚いた。
鯛めしという、大ごちそうを用意してくれていた。
39年、ここで地域医療をしてきたが、患者さんに誕生会をしてもらうのは初めて。
グリーボランティアの人たちにハーブの花束をいただき、ケーキまで作ってもらった。
発起人は、がんの末期で入院している患者さん。
いつもニコニコしている。
料理の先生をしているので、料理の話をしているときに思いついたという。
「いまは自分では料理が作れないけれど、料理好きの友人がいるから」
その友人というのが、グリーンボランティアをしてくれている人だった。 ご馳走が並ぶ、ガーデンパーティ
話は徐々に大きくなり、コーラスをやっている先生もやってきて、ハッピーバースデーを歌ってくれた。
研修医たちも集まってきて、患者さんを囲んでのぜいたくな昼食会になった。
ちょうどこのとき、群馬大学の医学生も研修に来ており、目をぱちくり。
このホスピスでは、回診が終わるといつも、ホスピス・ボランティアが牛乳寒天や野菜の煮物をだしてくれたりする。
患者さんとスタッフたちが、和気藹々とお昼を食べる。
そんなことが自然にあたりまえに行われる病院になってきた。
ひとつの文化ができたのかもしれない。
町の人たちと豊かなつながりができていることは間違いない。
この様子は7/15、テレビ東京「主治医がみつかる診療所」の特別バージョン(午後6時30分から3時間半)の番組で流れる。
ぜひ、ご覧ください。
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