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2013年11月19日 (火)

薬のネット販売

薬のネット販売の解禁が99.8%にとどまったことで、楽天の三木谷社長は産業競争力会議の民間議員を辞任すると怒っている。
市販の医薬品に転用したものを含む23品目が原則3年間、安全性が確認できれば、ネット販売できることにしたことに、怒っているのだ。

今回、解禁されなかった発毛剤のリアップや、痛み止めのロキソニン、高脂血症治療薬のエパデールなど、特別に3年間みなくちゃいけいなような理由はない。

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三木谷さんが狙っているのは、医師の処方せんが必要な医療用医薬品のネット販売。
今回の改正で、対面販売でもネット販売でも安全性は同じというようにしておきたかったのも、一部の解禁に待ったがかかった。

町の本屋さんがアマゾンにとって変わられているのと同じように、
町の薬局も、楽天などのインターネット企業にとって変わられる。
その戦いなのである。
そのなかには、薬剤師の学会や、それぞれの族議員をまきこんだあの手この手のせめぎ合いがあり、その結果が「23品目」となった。

安倍さんは、規制改革の一丁目一番地と豪語したにもかかわらず、このところ、この問題から手を引いてしまった。
どっちに発言しても、傷つくことがわかったからだ。

三木谷さんは、結局、自分の企業をもうけさせることに全力投球しているだけ。
言っていることも、やっていることも、ちょっと下品だ。

23品目を解禁しなかった政府には哲学がないとかいいようがない。

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