ほろ酔い版ドクターG
先日の諏訪中央病院のほろ酔い勉強会では、内科医や研修医たちで診断のシミュレーションを公開した。
地域医療版「ドクターG」である。
患者さんは、めまいが主訴の42歳。
その症状から、どんな病気が考えられるか、一般の人たちにわかりすく説明しながら、
研修医たちが診断名を推論していった。
この患者さんは、くも膜下出血という想定であるが、研修医たちは知らない。
「突発的に症状が起きたこと」、その後、首を回したりしても「症状が起こらなかった」ということから、
良性の頭位性めまい症とか、起立性低血圧を疑う声が出された。
しかし、その後、患者さんを問診することで、徐々に近づいていき、「肩がこる感じがした」という一言が決め手となった。
このシミュレーションは、診断が当たっているかどうかということより、推論の仕方が正しいかどうかが問われる。
たくさんの病気と鑑別診断しなから、見事に「くも膜下出血」という病名にたどり着き、CTなどの検査にまわすことができた。
患者さん自身も、自分の様態をどう説明すると、医師が診断しやすくなるかということがわかり、住民の人にもよい勉強会となった。
| 固定リンク