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2013年12月20日 (金)

鎌田劇場へようこそ!(161)

「ビフォア・ミッドナイト」

美しい、見ごたえのある映画だ。
生活するということがどういうことかよくわかる。
恋愛映画の「ビフォア」シリーズの最終章。

1995年、エクスプレスのなかで偶然出会った二人。
アメリカの青年とパリの女学生。
二人は太陽が上がるまで、人生観や価値観を語り合い、別れる。
その出会いを描いたのが一作目の「ビフォア・サンライズ 恋人たちの距離」。

その9年後の2004年、青年は作家になっていた。
二人の出会いを小説にし、パリでのサイン会で彼女と再会するのが、2作目の「ビフォア・サンセット」。
夕日が沈むまで、二人は濃密な時間を過ごす。

Poster2

それからさらに9年後。
男はアメリカでの結婚生活を解消し、この女性と結婚。
双子が生まれている。

甘い恋愛の時間はすぎつつ、現実が横たわる。
人間というやっかいな生き物は、愛しあいながら、傷つけあったりする。
よそに目がくらむこともある。

ギリシャの美しい遺跡を背景に、二人は対話を続ける。
「ビフォア・ミッドナイト」は、愛する人がいることの大切さが見えてくる、真夜中までの数時間の物語。
グッとくる映画だ。

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