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2013年12月

2013年12月31日 (火)

大晦日に思う

いよいよ2013年も最後の日になりました。

自分自身のことを振り返ってみると、この一年もよく動き回りました。

今年はアフリカを訪ねるところからスタートしました。
人類のゆりかごといわれる大地溝帯を2回、3週間ずつ訪ね、「我々はどこから来たのか、我々は何者なのか」を考えてきました。
ホモ・サピエンスというやっかいな動物にメスを入れ、人が幸福に生きるために本当に必要なものは何か、来年4月の出版を目指して、原稿を書きまくっています。

東北の被災地も何度も通いました。
チェルノブイリやイラクの子どもたちの支援などを行いながら、キエフの民主化運動やシリアな難民キャンプなども訪ねました。

1312281__ 晴天のスキー日和

日本を振り返ってみると、このところ不穏な空気がとても気になります。
原発事故で、これだけ人々を苦しめておきながら、何事もなかったように新しいエネルギー計画を立てたり、
特定秘密保護法をむりやり押し通したり・・・。

戦争で亡くなられた方を悼む気持ちを忘れてはいけないのはもちろんですが、
暮れに来て、突然、首相が戦争をひき起こした人たちのところにお参りにいく。
なんとも嫌な気配が漂いはじめています。

戦争にならなければいいなと思います。
どんな理由があっても戦争をしていいわけがありません。

民主主義の国である以上、黙りこんではいけないと思います。
それぞれが声をあげることが大事です。
--そんな思いで、大晦日を迎えています。

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楓林というおそばやさんで

今もつらい状況で、年の瀬を迎えている方も多いと思います。
でも、負けないでください。
人生は、悪いことばかりではありません。
悪いことに押しつぶされないように、できるだけいいいことを考えながら、
来年こそはもっといい年になることをお祈りしています。

この一年、ありがとうございました。

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2013年12月30日 (月)

チェルノブイリ訪問記②

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1986年4月26日、爆発をおこしたチェルノブイリ原子力発電所。
4号炉の石棺の今を見ようと思った。

石棺のコンクリートはひび割れがひどく、そこから放射能がもれてきている。
100メートル離れたところでも、毎時5~8マイクロシーベルトと、かなり高い。

石棺をおおうドームの建設は、2年前に来たときより進行していた。
2015年には完成する予定だという。
ドームで放射能がもれないようにして、内部の石棺のコンクリートや鉛を解体していくという。
このドームは100年もつように設計されているという。

Dsc00704 建設がすすむ石棺の上のドーム

だが、原子炉の中でとけた核燃料は、消えるまでに10万年かかる。
10万年のうちの、たった100年にすぎない。

ドーム建設に膨大なお金が投入されている。
原発は、お金がかかるだけでなく、危険。

モンスターである。

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2013年12月29日 (日)

チェルノブイリ訪問記①

ウクライナのキエフの郊外にある、被災者の町を訪問した。
デスニアンスキー地区にある町である。
1986年4月26日、チェルノブイリ原発が爆発し、その年の8月、被災者をこの地に受け入れた。

4号炉が事故を起こした後、当時の政府は1号炉、2号炉、3号炉を稼働させた。
プリピャチにいた原発労働者らは、この町に住むことになった。
原発で2週間働き、100キロほど離れたキエフで2週間、休むという変則勤務制をとった。
そうすることで被曝量を軽減しながら、生活の保障をした。

Dsc08065001 被災者の町にある27年前につくれられたアパート群

被災者を支援する市民団体「ゼムリヤキ」の人たちと話すことができた。
彼らは、福島の人たちに同情している。
「原発事故から2年9か月たっても、まだ新しい住宅に住めていないのは精神的に大変だろう」と。
その通りである。
仮設住宅に住むのと、定住する住宅に住むのでは、まるで違う。

この町でも、アルコール依存症になった人や、数は少ないが、自殺をした人もいた。
ふるさとを失い、大好きだった家や家具を失った心の傷は深かったという。

それでも、被災した仲間の存在に、どれほど救われたか--。
このまちでの仲間との生活がなかったら、自分たちは乗り越えられなかったのではないだろうか、と話してくれた。

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Dsc08036001 原発被災者を支援する団体ゼムリヤキの人たち

地域の健康づくり運動での経験からぼくは、健康で長生きの生活には、「生きがい」を持ち続けることと、「人と人とのつながり」が大事であると感じている。
被災者を救援する場合も、この2つは大事なポイントだと思う。
そのことを忘れて、お金で解決しようとしてもうまくいかない。
コンクリートの町さえできれば、町が復興すると思わないほうがいい。

ゼムリヤキの人々の話は、東日本の復興を考えるうえで大きなヒントになる。
キーワードは、「生きがい」と「人と人とのつながり」だ。

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2013年12月28日 (土)

つや姫

宮城県の角田から「つや姫」というお米が送られてきた。
おいしいお米である。

ぼくは障害者の施設 虹の園を応援している。
来年の虹の園のカレンダーの表紙も、協力させてもらった。

そのお礼にこんなにおいしいお米。
ありがたいことである。

1312078__ 都心の夜明け

◎お知らせ

1月1日、午後9時05分からの「NHKスペシャル」に鎌田實が出演します。
テーマは、「どうするニッポン ~2020年・東京五輪への始動~」。
お正月の夜、6年後の日本についていっしょに考えてみませんか。

http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0101_2/index.html

先日、日経CNBCの公開収録「ザ・金融闘論」が放送されました。
日本証券業協会の稲野和利会長と、日本FP協会の白根壽晴理事長、そして鎌田が「個人金融資産の将来像」と題して対談しました。

この対談が、日本経済新聞社が運営する映像サイト「NIKKEI Channel Business」で配信されています。

http://channel.nikkei.co.jp/business/131224kinyu/7289/

ぜひ、ご覧ください。

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2013年12月27日 (金)

奇跡の連鎖

以前、「週刊ポスト」の連載に、スギウラ青年のことを書いた。
彼は、28歳でほとんど治らないという腎臓がんになり、そこから奇跡的によくなり、「シンガー・ソング・ランナー」などと名乗りながら、
ホノルルマラソンなどに挑戦している。
「シンガー・ソング・ランナー」というのもなんだかわからないが、
彼のトンデモなさはユニークだ。
なにしろ入院中に、外出許可をとり、風俗店に行ってしまうのだから。
でも、こういう男が奇跡を起こすのかもしれない。

抗がん剤を使っていたので、頭はテルテル坊主。
風俗店には帽子をかぶっていった。
服は脱いだが、帽子はかぶったまま。
女性から「どうして帽子をとらないの」と聞かれたら、「ケガをしたから」という答えまで用意していった。
だが、女性は彼にこう言った。
「がんなんでしょ」
スギウラ青年は「突然、頭を殴られた」気がし、号泣した。

131213___2 都心の夜明け

女性は元看護師だった。
自身も子宮がんになり、摘出したと話し、手術の痕まで見せてくれた。
「私はがんを克服して7年、こんなに元気になったから、あなたも必ず元気になれるわよ」
そう言って励ましてくれたという。
この男、何かもっている、とぼくは書いた。
それから10年、彼は歌ったり、走ったりと「シンガー・ソング・ランナー」をやっている。

この話が、9月下旬、ヤフーのニュースポスト7に取り上げられたようだ。
それを、メキシコ在住の女性が見た。
その女性の母親は、神戸にいて、余命3か月のがんを宣告されていたという。
娘は、すぐにお母さんに連絡をした。

お母さんは、スギウラ青年と会い、「がんに負けないホノルルマラソンを走る」というイベントに参加。
なんと10キロを完走したという。
それだけではない。
来年は必ず、フルマラソンに挑戦したいと、走る練習をはじめたという。

一人の風変りな男の挑戦が、ほかの人の心にも火をつけ、奇跡の連鎖がおきはじめている。
こんな話を聞くと、人生は捨てたものじゃないと思う。

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2013年12月26日 (木)

チョコ募金、半数突破

JIM-NETのチョコ募金に、たくさんの方から申し込みをいただいています。
12/20までで、なんと9万2000個を達成しました。

今年は、チョコ募金のことが時事通信から配信され、好調なスタートを切りました。
苫小牧や京都などの新聞に掲載され、今までになくさまざまな地域からチョコ募金の申し込みをいただいています。
赤旗では、なんと一面に掲載されました。

Choco01

ポプラ社のぼくの講演会でも、各会場で100個以上の申し込みがあります。
大阪では、高野豆腐についてのシンポジウムがあり、栄養学の教授と料理研究家とおもしろいパネルをおこないましたが、
その会場でも大人気で、あっという間に200個分の協力をいただきました。

原田泰治美術館やえがおの黒酢など、かなり力の入った応援もいただいています。
信濃毎日新聞にも応援していただきました。

ありがたいことです。

あまくて、あたたかいチョコレート。
小さなかわいい缶に、ハート型のチョコレートが入っています。
福島やイラクの子どもたち、シリア難民となった妊婦さんと子どものために、
ぜひ、ご協力をお願いいたします。

Dsc08096001

ウクライナとイラクから日本に戻ってきました。
これから順次、チェルノブイリ原発事故の汚染地域のいまや、低線量被曝と健康被害について述べているドクターの話などをアップしていく予定です。

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2013年12月25日 (水)

がんばらない経済学27

この国の政治がよくわらない。
5.5兆円の補正予算が閣議決定された。
経済を冷やさないためというのはよくわかる。
消費税が8%にアップされるための準備だろう。

一方で、異次元緩和が続いている。
これも景気に火をつけるのに大切である。
でも、全部、錯覚や誤解、めくらましのような感じがする「荒業」である。

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1000兆円の借金を減らすというのが最も大事な仕事のはずなのに、
消費税を上げ、所得税を上げ、保険料を上げ、医療費や介護費の窓口負担を上げ、
次々に国民負担を増大させながら、200兆円の国土強靭化計画を行おうとしている。
とんでもない政策である。

社会保障費の個人負担を増やすなど、やらざるを得ないことには協力したいと思うが、
湯水のようにコンクリートにお金が流れていく今の政権の方針には納得できない。
コンクリートにお金を流すよりも、雇用の拡大や、安心や安全、子育てや医療、福祉にお金を回し、生活の安定をはかるべきだと思う。

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お知らせ

27日(金)の「宮崎美子のすずらん本屋堂」(BS11 22:00~)の総集編に、鎌田が登場。
がんばらない幸せホルモンの秘密が取り上げられる。
ぜひ、ご覧ください。

                     ◇ ◇ ◇

毎日新聞の連載「さあこれからだ」で先日、新刊「こわせない壁はない 人生を新しくする33の心得」(講談社)を読者プレゼントした。
なんと4000人近くの応募があったという。
陸前高田の方は、ぼくの連載を読みたいので、他紙か毎日新聞に替えたとか。
ありがたいことです。

昨日24日のこの連載では、新しい絵本「白い街 あったかい雪」(ポプラ社)のプレゼントがある。
見逃した方は、ぜひご覧いただき、よろしければご応募ください。

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2013年12月24日 (火)

原発事故557

福島第一原発の事故後、何の反省もないまま、今後のエネルギー基本計画を決めた。
その方針は、原発再稼働をめざし、原発を重要なエネルギー源とするというもの。
とんでもないことだ。

経産省は3月に基本計画を議論する有識者会議から、原発に消極的な委員を外し、新たに原発推進派を入れた。
委員から疑問が示されたが、議長は「ほかの委員に失礼だ、がまんができない」と恫喝したという。
まともな意見も言えない会議で、一国のエネルギー基本計画が決まってしまう。
また、原子力ムラができはじめているとしかいいようがない。

Dsc_5091 秋の日の信州の紅葉

しかも、タイミングがなんともズルい。
日本中が秘密保護法で沸騰しているときに、さらっとにエネルギー基本計画を発表してしまった。

高レベル放射性廃棄物の最終処分の明確な方針がでないのにもかかわらず、
安易な方針を出すことは反対。
国の強引なやり方は、目にあまるものがある。
反対であることをはっきりと訴え、軌道修正させないと、とんでもない国になってしまいそうだ。

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2013年12月23日 (月)

お知らせ

12月25日、文化放送の「大竹まこと ゴールデンラジオ」に鎌田が出演する。
出演は14時25分ごろから。

ぜひ、お聴きください。

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写真は、大阪の貝塚市で講演したときにいただいた、しょうゆ味のねぎ焼き。
お弁当が嫌いなので、講演の主催者に頼んで、用意してもらった。
B級グルメ、大好き。

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不気味な動き

政府は共謀罪を創設することを検討している。
あいまいな秘密保護法が成立し、さらに共謀罪ができれば、政府にとって不都合なことが恣意的に隠されることになる。
それを知ろうとすると、処罰される。
監視国家。
まるで先祖帰りだ。

Dsc_5125 秋の岩次郎小屋の庭

戦時下、権力に歯向かおうとする空気は消され、戦争に向かう画一的な空気がつくりだされた。
石破幹事長は、マスコミが秘密報道をすると「処罰も」と記者会見した。
一時間半後に撤回しているが、下心はみえみえである。
いろんなことを知られないようにしてしまえば、どんなことをしても批判されないと思っているのだ。

とてもまずい方向に進んでいるような気がする。
何とかしたいものだ。

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2013年12月22日 (日)

韓国でも「アハメドくん」

韓国で「アハメドくんのいのちのリレー」が出版された。

Photo

韓国のものが日本に来たり、日本のものが韓国に行ったり。
映画や本、芸能など、お互いがお互いの文化を理解し合うことは、とても大事なことだ。
特に、政治が冷たいときほど、文化の交流は必要だと思う。

ぼくの絵本が、韓国の人に読まれるのはうれしいことだ。

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2013年12月21日 (土)

コーヒーの香りに誘われて

緩和ケア病棟では、患者さんやご家族、スタッフたちがゆったりとお茶を飲む時間がある。
なかなか男性は顔を出さないが、
このところコーヒーをいれるようになったら、
その香りに誘われて、出てくるようになった。

一度出てくると、「この牛乳寒天がおいしい」とか、みんなでおしゃべりをするようになる。
緊張がとけ、いい雰囲気になっていく。

131210__ 緩和ケア病棟での和やかなコーヒータイム

イラクでは、アラビアンコーヒーの豆を買ってきて、ホスピスのみんなに飲ませたいと思っているが、
豆を買う時間があるかどうかが問題。
イラクの病院の白血病の子どもをみたり、イラク国内にできたシリア難民キャンプに行ったり・・・サーカス並みの日程を走りながら、今後の救援のしかたを考える予定だ。

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2013年12月20日 (金)

鎌田劇場へようこそ!(161)

「ビフォア・ミッドナイト」

美しい、見ごたえのある映画だ。
生活するということがどういうことかよくわかる。
恋愛映画の「ビフォア」シリーズの最終章。

1995年、エクスプレスのなかで偶然出会った二人。
アメリカの青年とパリの女学生。
二人は太陽が上がるまで、人生観や価値観を語り合い、別れる。
その出会いを描いたのが一作目の「ビフォア・サンライズ 恋人たちの距離」。

その9年後の2004年、青年は作家になっていた。
二人の出会いを小説にし、パリでのサイン会で彼女と再会するのが、2作目の「ビフォア・サンセット」。
夕日が沈むまで、二人は濃密な時間を過ごす。

Poster2

それからさらに9年後。
男はアメリカでの結婚生活を解消し、この女性と結婚。
双子が生まれている。

甘い恋愛の時間はすぎつつ、現実が横たわる。
人間というやっかいな生き物は、愛しあいながら、傷つけあったりする。
よそに目がくらむこともある。

ギリシャの美しい遺跡を背景に、二人は対話を続ける。
「ビフォア・ミッドナイト」は、愛する人がいることの大切さが見えてくる、真夜中までの数時間の物語。
グッとくる映画だ。

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2013年12月19日 (木)

講演会のお知らせ

来年1月、沖縄で鎌田の講演会があります。
新しい年のはじめに、ぜひ、鎌田と生き方について考えませんか。

Photo_3ポプラ新書「○に近い△を生きる 正論や正解にだまされるな」
刊行記念講演会

日時 2014年1月10日(金)18.30~(開場18.0)
会場 沖縄県那覇市天久905
    琉球新報社 2F多目的ホール

定員 170人
参加方法 ジュンク堂書店那覇店にて、聴講券付サイン本(1500円税込)をお求めください。

お問い合わせ ジュンク堂書店那覇店 098-860-7175
詳しくは、ポプラ社のHP↓

http://www.poplar.co.jp/info/event/008381.html

ぜひ、聞きにいらしてください。

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そば

ウクライナの後は、イラクへ。
しばらくウクライナ料理とアラブ料理なので、日本を発つ前に、登美でそばを食べた。
ここのかけそば、ゴボウ天そば、おろしそば、どれもおいしい。

131215__ 大好きな登美のそば

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2013年12月18日 (水)

ウクライナへ

ウクライナでは、反政府デモが続いている。
首都キエフは騒々しい状況が続いているようだ。

ヤヌコビッチ大統領がEUとの連携強化にブレーキをかけたことに、市民は反発し、大統領退陣を求めるデモを行っている。
このままではウクライナは成長していけないという焦りを感じているようだ。
大統領がEUの連携をためらったのは、ロシアからの圧力があった可能性がある。
弱小の国はいくつものの問題を抱えていて、騒乱の背景はわかりにくい。

1310123__ 八ヶ岳と雲

そのウクライナへ行くことになった。
このブログがアップされるころには、すでにウクライナに入っている。
目的は、放射能の汚染の村を訪ね。低線量被曝の健康被害の問題を自分の目で確認すること。
チェルノブイリ原発の30キロゾーンに入り、原発をおおうドームの進捗状況もみてくるつもりだ。

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お知らせ

本日12月18日、20時から30分間、日経CNBCの「ザ金融闘論」第10回に出演する。
テーマは、個人金融資産の将来像。

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日本証券業協会会長の稲野さんと、日本ファイナンシャル協会会長の白根さんと、NISAについてディスカッションする。
鎌田流「あたたかな資本主義」を展開している。

詳しくはこちら↓

http://www.nikkei-cnbc.co.jp/program/kinyutouron/#10

ぜひ、ご覧ください。

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2013年12月17日 (火)

チャリティ鞄オークション

第三回東日本大震災復興支援チャリティアート鞄オークションは、
新聞、テレビ、ラジオ、雑誌など23回にわたって取り上げられた。
オークションの売り上げは44点で494万5000円、さらに50点の鞄が50万円。
合計544万5000円が桃柿育英会に寄付された。

Dsc_5129 霧の濃い日、岩次郎小屋の近くで

昨年は原田泰治さんと鎌田が一つの鞄をコラボしたが、今年は、別々につくった。
鎌田の鞄は、風、花、夢、空、絆など、筆文字をカバンの内側にデザインした。
夢がいっぱい入る、ドラえもんのような鞄をイメージした。
ぼくの鞄がいくらで売れたのかはわからないが、たくさんの方のご厚意に感謝します。

チャリティアート鞄の製作者の多くは、漫画家や画家などのプロ。
そのなかで、なぜ、ぼくが、と気おくれしないでもないが、
そこはチャリティ、チャリティと自分に言い聞かせて、これからも東日本の復興のために微力ながら力を尽くしたい。

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2013年12月16日 (月)

チョコ募金、好調です

先日、FM世田谷の小室等さんの番組に出演し、JIM-NETのチョコ募金の話をした。
おかげさまで、チョコ募金は好調なスタートを切った。

ぜひ、チョコレートでイラクや福島の子ども、シリア難民の妊婦さんたちを救ってください。
詳しい内容や申し込みは、右サイドのJIM-NETのHPからどうぞ。

1312076__ FM世田谷のスタジオ

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2013年12月15日 (日)

断酒会

二度とアルコールを飲まず、アルコールなしの自分の人生を築いていくことを使う断酒会。
その定例的な勉強会が諏訪中央病院で行っている。
先日、ぼくもそのイベントに参加した。

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お酒を飲まない日を、一日一日積み重ねていく。
地道な一歩だが、それが自分の人生をつくる。
今も断酒をつづける古株さんが、ほかの人たちの励みや目標になっている。
だれにでも役割がある。
あらためて、そのことに気づかされた断酒会だった。

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2013年12月14日 (土)

ある日の外食

ぼくはラーメン、カレーが大好きだが、できるだけ野菜や魚もたくさん食べるようにしている。

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豆腐と野菜たっぷりの鍋。

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秋田のこもちはたはた。
岩次郎さんが大好きな魚で、ちょっとなつかしい。

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2013年12月13日 (金)

書店でサイン会

サイン会をしてあるいた。

札幌では、床面積2000坪という巨大な複合施設コーチャンフォーでサイン会。
なかには、書店のほか、フレンチレストラン、カフェなどがあり、一日中、遊べるほど。
新しいスタイルの本屋さん。
時代はこんなふうに変わったのかと思った。

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札幌では大好きな「らっきょ」のスープカレーを食べた。
むちゃくちゃおいしかった。

小松も、巨大な本屋さんだった。
鎌田の「○に近い△を生きる」や「白い街あったかい雪」がいい場所におかれていた。

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この書店には、本物の暖炉に薪がくべれており、コーヒーが飲める。
何とも贅沢な空間だった。

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2013年12月12日 (木)

書評

「日本一の本読み」とも言われているジュンク堂難波店の福島聡さんが、鎌田の「○に近い△を生きる」(ポプラ社)と「こわせない壁はない」(講談社)を書評してくれた。

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読売オンラインの「書店員のオススメ読書日記」↓

http://blogs.yomiuri.co.jp/book/2013/10/post-6b15.html

http://blogs.yomiuri.co.jp/book/2013/11/post-4688.html

ジュンク堂難波店でサイン会をさせてもらえればうれしい。

ちょっと前になるが、京都新聞でも書評してもらった。
よろしければお読みください。

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2013年12月11日 (水)

鎌田劇場へようこそ!(161)

「バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち」

本物のバックコーラスにスポットライトをあてた音楽ドキュメンタリー。

ミック・ジャガーやスティービー・ワンダー、スティング・・・大物歌手のバックコーラスをする歌姫たち。

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スターを目立たすための影の存在だが、その歌声は人の心を揺さぶる。
野心やあきらめ、それでも歌への純粋な気持ち。
たくさんの思いが錯綜する人間ドラマである。
すてきな映画だ。

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2013年12月10日 (火)

KiKiさんと対談

KiKiさんと月刊がんサポートで対談した。
北海道を中心に活躍しているゴスペルシンガーだ。
その歌唱力には圧倒される。
百数十人のシンガーを束ねながら歌うゴスペルやブルースは、大迫力だ。

2004年、乳がんを発症した。
トリプルネガティブという抗がん剤が効きにくいタイプで、
再発し病気と闘いながらも、歌でたくさんの人たちに希望を与え続けている。

4l2a0073 ゴスペルシンガーのKiKiさんと

月刊がんサポートの社長だった深見さんが、大腸がんで亡くなり、何人かに宿題を残していった。
ぼくには、がんになっても楽しめる日本にしてほしいという宿題。
KiKiさんには亡くなる少し前にお会いして、乳がんのトリプルネガティブの患者会をつくり、新しい治療法の開発と、乳がんに負けない日本をつくってほしいという宿題を残していったそうだ。

深見さんの遺志を継いで、この一年くらいの間に、二人でトーク&コンサートをしようと話が広がった。

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2013年12月 9日 (月)

干し柿

諏訪中央病院のホスピスにはサロンがあり、患者さんもご家族も一緒にお茶を飲む。
厳しい状況にある患者さんやご家族にとって、ほっとできる時間があるというのは、想像以上に大事なことだ。
先日、サロンに救われたという方から、干し柿がプレゼントされた。

1311262__

干し柿が軒先に下がる風景は、なんとも懐かしい。
病院の庭に干し柿をつるし、甘みが出るのを待って、サロンでいただこうと思っている。

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2013年12月 8日 (日)

鎌田劇場へようこそ!(160)

「母の身終い(みじまい)」

命はだれのものかを問い続ける映画。
静かでやわらかな時間の流れは、小津安二郎の映画をみているようだ。

Introduction_p1

息子の母への思い、母の息子への思い。
すれちがい続け、ときには、けんか別れ。
母が脳腫瘍であることがわかり、その母が最期はフランスからスイスに移り、安楽死を望んでいることがわかる。

揺れる息子と母に、今度こそ絆が結ばれていく。

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2013年12月 7日 (土)

チョコ募金、好調スタート

チョコ募金の受付が始まるとともに、事務所にある4台の電話は一日中、鳴りっぱなしだった。
ファクスやメールからも申し込みが続々。
ありがたいことだ。

受付開始に先駆けて開いたお披露目会も満員御礼。
ポプラ社から1000個、パルシステムでは今年も1万個、応援してくれることになった。
これらの大口の募金も合わせると、一日で2万個を突破した。

1312023__ チョコ募金のお披露目会の様子

今年は、イラクの子ども、福島の子ども、そして、シリア難民の妊婦さんと子どもの支援に活用する。
缶には、命という意味のアラビア語がプリントされている。

Choco01 「命」という意味のアラビア語がプリントされた今年のチョコ缶

石巻の漁師の木村さんは、奥さんとお子さんを津波で亡くした。
その木村さんが、被災地の人たちを救うために全国から集まった衣料品などを漁師小屋に保管してくれていたが、カキの養殖で動き出したこともあり、再度、被災者に衣料品をもっていってもらう呼びかけをした後、使いきれなかった分をシリア難民に届けることになった。

シリア難民は210万人といわれている。
妊婦さんや子どもたちが多く、不衛生で、食糧も不足したなかでの生活をおくっている。
せめて妊婦さには安心して出産ができるよう、このチョコ募金で応援したい。

ぜひ、みなさんのあたたかい応援をお願いいたします。
詳しくは、右のバナーをクリックしてください。

                        ◇

12/9から5日間、「高嶋ひでたけのあさラジ!」(ニッポン放送)の朝5時50分からのラジオ人間ドックでチョコ募金のことをお話しする。

ぜひ、聞いてください。

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2013年12月 6日 (金)

鎌田劇場へようこそ!(159)

「少女は自転車にのって」

サウジアラビアの映画。
イスラム教の国では、女性が自立したり自由になったりすることが難しいらしい。
そんななかで、女の子が自転車にのりたいという夢をもつ。
そのために、必死にお金をためる。

Photo

すがすがしい奇跡が次々におきていく。
夢をもつこと、そして、夢に向かってまっしぐらに進むことの大切さがわかった。
生きがいと絆が大事だといってきたが、この映画はまさに、10歳の少女が夢や希望をもちながら、家族という絆のなかで必死に生きる姿が見事に描かれている。

12/14から岩波ホールで上映。

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2013年12月 5日 (木)

病院でもキルト展

今、諏訪市にある原田泰治美術館で、「第10回絵画キルト展」が開催されている。
原田泰治さんの世界を、布のパッチワークや刺繍で表現した、ぬくもりある作品展だ。

そのキルト作品の一部を、泰治さんの友情で、諏訪中央病院の壁に展示させてもらっている。
一針一針ていねいにつくりこまれた作品を間近に見ることができ、入院患者さんも大喜びだ。

1311263__ 原田泰治の世界がキルトに

原田泰治美術館の絵画キルト展は、来年3月2日まで。
詳しくは、こちらをごらんください↓

http://www.taizi-artmuseum.jp/news/2013/11/10201311162014322.php

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2013年12月 4日 (水)

特定秘密保護法案

特定秘密保護法案はとんでもない法律だ。
自民党の幹事長石破氏は、「大声を出すデモはテロと同じ」という。
選挙で国民に選ばれた国会議員が、国会で決定したことに、国民がデモで大騒ぎするのは民主主義的ではないと彼は考えているようである。
とんでもないことである。

選挙は全権委任ではない。
候補者のなかから、○に近い△の人を選んでいるわけであって、全部○と思って投票しているわけではないのだ。
それに、特定秘密保護法は、選挙の争点にもなっていなかった。

1311212 諏訪中央病院の紅葉もそろそろ終盤

「絶叫デモをする国民はテロリスト」となると、いずれデモをした人間は身元を調査され、監視されたりするようになる。
特定秘密保護法はあいまいな分だけ、戦前の治安維持法に似たような部分をつくりだす可能性がある。
あまりにも、あいまいすぎる。
権力を握った一部の人間が、批判されにくい形になってしまう。
民主主義にとって、とんでもないシステムを今の政権与党はつくろうとしている。
足並みがそろっていない野党が、反対しきれないのも問題である。
外交上のごく一部だけ秘密を守ることを公務員に守らせ、それ以外は政治も、行政も、オープンにすることを優先する法律に変えるべきである。
基本的に国民に対してすべてオープンにすることが、国の最大の責任である。
簡単に秘密がつくられてしまうというのは、民主主義の流れに背くものだと考えたほうがいい。

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2013年12月 3日 (火)

鎌田實の一日一冊(194)

「悪医」(久坂部羊著、朝日新聞出版、1785円)

52歳、一人暮らしの男が胃がんの末期になる。
35歳の外科医は再発した時点で、やることはないという。
つきはなされたと思う患者は、いろいろな医療をわたりあるくが、なかなか満足させてくれるものには出合えない。
自分を「見捨てた」外科医を許せないと思い続けていたがん患者が、
偶然にも、その医師の思いをほんのわずか、理解できる事件が起きる。

Photo

結局、医療は納得が大事なのだ。
どう、かわりあえるか。
患者さんにわかってもらうためのコミュニケーション技術がない医師が、日本には多すぎる。
リスクコミュニケーションの一つである。
いやなことをどう正確に伝えるか。
自分が言われる側の立場になってみたとき、自分ならどう言ってもらえれば納得できるかを考えてみるといい。

テレビドラマにもなりそうないい作品である。
医療ものの小説が好きな方はぜひ。

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2013年12月 2日 (月)

お知らせ

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12月4日、15時30分から小室等さんのアフタヌーンパラダイスに出演します。
FM世田谷から全国70局ネット。

ぜひ、お聴きください。

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塩分量が一目でわかる手帳

「食品別塩分量早わかり手帖」(三才ブックス、980円)を監修した。

793品目の塩分量が一目でわかる本だ。

429214418担担麺が1杯で、6.4グラム。
ちょっと塩分が多いのにびっくり。
きつねうどんが4.1グラム。
スパゲティのナポリタンが3.7グラム。
中華丼は1.5グラム、麻婆丼も1.9グラム。
キーマカレーは1.3グラム。

レトルト食品なども載っている。
同じ麺でも、乾麺か生麺かによっても塩分が違う。

乾麺のうどんでは180グラムで塩分は7.7グラム。
冷麦は100グラムで3.8グラム。

塩を減らすことで、高血圧や脳梗塞、心筋梗塞、脳血管性認知症、胃がんなどを防ぐこともできる。
塩分との上手な付き合い方、減塩のアイデアなども参考になると思う。

ぜひ、一冊手元において、健康のために活用してください。

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2013年12月 1日 (日)

明日、チョコ募金受付スタート

今年も、チョコ募金が季節がやってきました。
今年のテーマは「命・絆ぐるぐる」。
イラクや福島の子どもたち、シリア難民の妊婦や子どもの支援のために、ご協力ください。

67323516_2JIM-NET チョコ募金

2013年12月2日 受付スタート

今年のテーマ「命・絆ぐるぐる」
 ~赤ちゃんの命、友だちの命、家族の命、病気の子どもの命を、チョコレートで救ってください!

 4缶セットで2000円(送料別)
収益は、イラク、福島、シリア難民の支援のために使います

イラクの病気の子どもたちが、チョコレートの缶やカードのイラストを描いてくれました。
カードには、どこかで見覚えがある郷土玩具も描かれています。
そう、福島県の赤ベコです。
お土産に持っていったら、ゆらゆら動く首が大好評で、イアーンちゃんが描いてくれたのです。
彼女は、白血病が再発し、厳しい闘いをしていますが、こうしてチョコ募金に協力してくれています。

Choco01

今年も、16万個つくりました。
多くの方にご協力いただけるように、ラジオなどで呼びかけていきたいと思っています。
チョコレートは、安全でおいしい、北海道の六花亭のチョコです。

クリスマスや年末年始のごあいさつ、バレンタインデーなど、ちょっとしたプレゼントに喜ばれています。
ぜひ、ご協力をお願いいたします。

申し込み方法など、詳しくはこちらへ↓

http://www.jim-net.net/choco/

ポプラ社の社長からすでに300個、編集部からも10セットのご予約をいただいきました。
ありがたいことです。

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